こんにちは!シロです。
ついに今年一回目の「秋さけ沿岸漁獲速報(9/10現在)」が北海道のホームページで公開されました!
今年は前年度割れすると言われていた漁獲量ですがどうなったでしょうか?
漁業者も9月上旬に漁を自粛する動きがありましたが実際はどんな影響があったのか。数字を見ながら分析していきましょう!
9/10現在の全道像(結論)
- 総計:564,160尾(前年同期比129.2%)。金額は2,110,039千円(119.1%)。昨年より“量は+29%・金額は+19%”。速報1回目としてはまずまずの立ち上がりです。
- 集計の前提:毎旬10日現在で集計し、後日公表。速報は“途中経過”であり、今後の天候・操業・来遊(回遊・遡上の見込み)で上下します。
- 世の評価感度も“昨年より持ち直し”のトーンです。
参考データ(北海道ホームページ):9月上旬 (PDF 44.5KB)

まずますのスタートです!
海域別の読みどころ(高校生にもわかる要点)
※カッコ内は前年同期比。値は尾数優先で記載。
オホーツク(西・中・東)—主力は今年もここ
- 小計 354,255尾(111.9%)。全道の約62.8%を占める“主戦場”。なかでも中部 151,337尾(137.1%)が牽引。西部は100.7%で横ばい、東部は95.6%で微減。金額100.6%で価格面は昨年並み。



オホーツクが伸びてると何故か安心します!
えりも以東(太平洋・東西)
- 小計 79,984尾(182.4%)。西部 51,943尾(212.3%)の“跳ね”が目立つ。価格も166.1%と量・金額とも伸長。
えりも以西(太平洋:日高・胆振・噴火湾・道南)
- 小計 49,529尾(1,103.8%)。日高 46,026尾(1,142.1%)がほぼ全体を作る“急伸”。ただし母数が小さかった昨年比の反動も含むため、伸び率の見た目は大きく出やすい点に注意。価格も1,122.7%。



数字上は上向きですが、えりものポテンシャルはまだまだこんなもんじゃない!
根室(北・南)
- 小計 43,047尾(90.3%)。北部が81.9%とやや弱含み、南部は113.6%。価格は99.2%**でほぼ横ばい。地域内で凹凸。



9月1日から7日までの漁の自粛の影響が出たか?自粛してこの数字なら今後期待できるかも?
日本海(南・中・北)
- 小計 37,345尾(156.0%)。北部 34,786尾(204.4%)が突出し、南中は3~4割減。価格は174.7%と強含み。
ざっくり構成比:オホーツク62.8%/えりも以東14.2%/えりも以西8.8%/根室7.6%/日本海6.6%(9/10時点の尾数ベース)。“早期から回り出すオホーツク”が、やはり全体の屋台骨です。



北部に何が起こった~!?石狩が9月1日から7日、後志~桧山が9月3日から7日まで漁を自粛した影響が大きかったかな?
“この数字の読み方”
ポイントは3つだけ!
・前年比は「勢いの方向」
今年は全道+29%。ただしえりも以西の超高伸長は昨年の低水準反動が混ざります(=昨年が悪いほど今年の伸び率は跳ねやすい。
・早期は「海域差が出やすい」
オホーツクが最初に立ち上がり、後追いで太平洋・日本海へ。速報1回目は「位置エネルギー」を見る感覚で。
・速報は“旬”の途中経過
毎旬10日締め→数日後公表のため、日並(にちならび:天候や操業日数の並び)でも数字はブレます。断定は禁物。
結局沢山来てるの?サケは釣れるの?
- 「前年+29%」=豊漁確定?
-
まだ断定は不可。速報1回目は「着火の強さ」を見る段階。操業日数・天候・来遊ピークで後半の上下は普通にあります。
- どの海域が“釣れる”?
-
速報は“漁業”データであり、遊漁の釣果を直接は保証できない。ただ“魚が回り始めた海域”のヒントにはなります。ルール優先(河口規制・立入・遊漁ルール)で!
さいごに
今年の初回速報は「昨年より持ち直し」のスタート。ただし、これは“旬の途中経過”という事で!
まだまだ、これから巻き返すエリア、もしかするとこのまま下降気味になるエリアがあるかもしれませんが、中旬の速報を楽しみに待っていましょう!