こりゃもうレッドゾーン突破!北海道の秋サケが絶望的に。

秋が進み紅葉する森の中を流れる川を遡上するサケの群れの画像

全道の秋サケの漁獲量ですが、数字が概ね出てきましたね!にしても、私のブログで何回も書きましたが、「今年はぜんぜんサケがいない」。
この数年、SNSでよく聞く言葉です。でも、実際に「どれぐらい減っているのか?」を数字で比べるとわかりやすいものですね。

そこでこの記事では、北海道連合海区漁業調整委員会が発表している
令和2年〜令和7年の秋サケ沿岸漁獲(10月31日現在)を、すべて年ごとに並べて整理してみました!

漁獲の波は、海況・回帰年齢・放流数など多くの要因が絡むため、断定はできません。
しかし「数字の変化」を知ることで、今年の状況を冷静に理解できるはずです!


目次
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まずは全道合計(10月31日時点)

年度総漁獲尾数前年比
令和2年(2020)14,897,267尾103.6%
令和3年(2021)16,152,526尾108.4%
令和4年(2022)27,965,605尾173.1% ※突出の当たり年
令和5年(2023)18,365,134尾65.7%
令和6年(2024)14,521,377尾79.1%
令和7年(2025)5,143,709尾35.4% ※速報で低水準

一目でわかるのは、

シロ

令和4年(2022)が突出して多い翌年から減少令和7年(今年)は10月末時点で特に少ない

という流れです。


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10月10日までのデータでは?

10月10日までの数字をまとめた記事です。
時期が時期だけに、今後に期待はしていましたが…、うーん厳しい!

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地域別に見ると、もっとはっきりわかる

以下はすべて「10月31日現在」の公式速報からのデータです。
※地域区分はオホーツク/根室/えりも以東/えりも以西/日本海/全道合計

令和2年(2020)

地域小計(尾)
オホーツク8,310,676
根室1,519,600
えりも以東991,781
えりも以西1,267,566
日本海2,807,644
全道合計14,897,267

オホーツクと日本海が中心。少ないなりに全体として「それなりに獲れた年」という位置づけ。


令和3年(2021)

地域小計(尾)
オホーツク10,224,645
根室1,713,667
えりも以東939,631
えりも以西458,032
日本海2,816,551
全道合計16,152,526

前年より全道で増加。特にオホーツクの伸びが目立ちます。
太平洋、特に日高地方に大規模な赤潮発生。サケ以外のウニなどの被害も多かった。


令和4年(2022)※突出した当たり年

地域小計(尾)
オホーツク17,554,613
根室3,156,136
えりも以東1,189,160
えりも以西972,834
日本海5,092,862
全道合計27,965,605

オホーツクだけで 1,755万尾以上
日本海も 509万尾以上と強く、釣果は「誰でも釣れる日も多かった」というシーズンでした。
オホーツク、根室、日本海がすべて高水準でした。


令和5年(2023)

地域小計(尾)
オホーツク13,283,856
根室2,264,475
えりも以東1,115,551
えりも以西236,770
日本海1,464,482
全道合計18,365,134

R4から一気に減り、全道で約1,000万尾近くのマイナス。
ただし「全く釣れない」というわけではなく、地域差と時合いの短さが目立った年。


令和6年(2024)

地域小計(尾)
オホーツク9,967,274
根室2,573,055
えりも以東922,321
えりも以西164,905
日本海893,822
全道合計14,521,377

R5よりさらに減少。
特に日本海が急落し、釣行の“当たり外れ”が大きかった印象です。

シロ

「良い年の翌年に落ちる」という現象は、サケ漁獲にはしばしば見られる現象のような?


令和7年(2025)※速報で低水準

地域小計(尾)
オホーツク3,325,689
根室456,270
えりも以東488,158
えりも以西332,039
日本海541,553
全道合計5,143,709

数字だけ見れば、R2〜R7の中で最も低いスタート。
オホーツクが大きく落ち、日本海・根室も少ない状況です。
R2〜R6のどの年よりも少ない絶望の年。

シロ

これからどうやって復活するんだ!


地域別の特徴

秋サケ漁をす漁師の画像
船には大量のサケがあげられている。

やはり、全道の漁獲量の鍵を握っているのはオホーツクエリア。さらに、日本海、根室がその数字を支える感じです。

  • オホーツクが強い年は、全道合計も伸びる
  • オホーツクと日本海、根室が落ち込むと、全道合計も大きく下がる
  • えりも以東・えりも以西は、極端に増減しにくい傾向がある(※2021年大規模な赤潮発生。)

特にR7はオホーツク、日本海、根室とも最低レベルの数字。
その結果、全道合計が急落していると考えられました。


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「一般的に考えられること」

サクラ

色んな要因はありますが、その一例として、サケの回帰量には、次の要素が影響すると知られていますね!

  • 稚魚時代の海況(水温・餌の量)
  • 回帰年齢の構成(3年魚が多いか、4年魚が多いか)
  • 回遊ルートの変化
  • 放流数や自然再生産の変動
  • 河川環境や河口規制による遡上状況

このどれか単独ではなく、複数が同時に効くことが多いかなと。
最近は水温水温…と異常気象異常気象…と騒がれますが、どこまで何が影響しているかは、難しい問題かもしれませんな。


R2〜R7を並べると、どんな傾向が見える?

1)サケ資源は「毎年順調に増える魚ではない」

むしろ、波を描く魚。
増えた翌年に減ることがあるのは、決して珍しくない。

サクラ

そして、毎年順調に増えないのがサケの難しいところでもあります…

2)「当たり年」の存在がハッキリしている

R4がその例。
群れが厚く、どこの海でも釣れやすかった。

レイン

とは言え、噴火湾は厳しい年が続いていますね!

3)弱い年は、釣れる場所や時間が極端に限られる

R6とR7が典型。
全く釣れていない日と、釣れる日がはっきり分かれる。

シロ

さらに釣れる日でも釣れるポイントも限られていると情報多数!

4)地域差は大きい

同じ「北海道」と言っても、

  • オホーツク:全体を大きく動かす中心
  • 日本海:当たる年と外れる年の差が激しい
  • えりも以東/えりも以西:比較的安定、だが爆発力は小さい

という構図がある。

シロ

釣りに限っては、爆発力のある日に関して波のある印象です!


来季以降はどう考える?

若い女性が白衣を来て、黒板に来年の予想と書かれた文字を指し棒で刺している様子

確定した予測はできませんが、近年と今年の数字という事実だけ見ると、

  • 今季(R7)は低水準
  • ただし11月に上積みが入る年もある
  • 回遊が遅れ気味になるパターンも存在する

現時点で言えるのはここまでで、断定はできませんが!!!

シロ

R4は高水準だったことを考慮すると来年は期待しても良い年と言えます!今後の北海道のサケ漁はR8年にかかっている!とも言えるでしょう。


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まとめ

  • R4が突出した「全道的な当たり年」
  • R5・R6で落ち…
  • R7はさらに低いスタート
  • 地域差は大きく、特にオホーツクと日本海が全体に影響する

釣り場での実感とも一致する数字ですが、

サクラ

「今年はダメだから来年もダメ」と決めつけることはできないというのが、事実に基づいた結論です!

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