支笏湖チップが地域団体商標に!何が変わる?

支笏湖チップと呼ばれる銀毛のヒメマスと支笏湖を描いた地域ブランド紹介のアイキャッチ画像

北海道を代表する湖、支笏湖
釣り人なら「チップ」という言葉を聞いただけで、あの美しい銀色の魚体を思い浮かべる人も多いと思います。

そんな支笏湖のヒメマスこと、「支笏湖チップ」が、実は地域団体商標として正式に登録されているのをご存じでしょうか?

シロ

チップに商標!? 魚に商標ってどういうこと?

調べてみると、これがなかなか面白い!単に名前を登録したという話ではなく、「支笏湖チップ」という地域ブランドを守り、さらに育てていくための商標だったんです。

今回は、

  • 支笏湖チップがいつ登録されたのか
  • 地域団体商標とは何なのか
  • 登録すると何が変わるのか
  • 釣り人が「支笏湖チップ」と呼んでも大丈夫なのか
  • 北海道にはほかにどんな地域団体商標があるのか

などを、できるだけ分かりやすく紹介します!


目次

支笏湖チップが地域団体商標に登録!

支笏湖とヒメマスを背景に、支笏湖チップが北海道を代表する地域ブランドへ成長していくイメージを表した画像

まずは登録内容から見てみましょう!

項目内容
商標支笏湖チップ
登録日2024年6月28日
権利者支笏湖漁業協同組合
指定商品支笏湖産のヒメマス

特許庁にも正式に、

「支笏湖チップ」=支笏湖産のヒメマスとして登録されています。

つまり、支笏湖で獲れるヒメマスの地域ブランドとして「支笏湖チップ」という名前が守られるようになったということです。

ちなみに、出願したのは2019年2月28日。登録されたのが2024年6月28日なので、実に5年以上かけて登録に至ったことになります。支笏湖漁協は、それ以前から道内外のイベントや北海道物産展、動画、情報誌などを通じて「支笏湖チップ」の知名度向上に取り組んできました。

シロ

5年以上!思っていたよりずっと大仕事だったんですね!


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そもそも地域団体商標って何?

「商標」という言葉は知っていても、地域団体商標となると、ちょっと分かりにくいですよね。

簡単にいうと、

地域の名前と、その地域を代表する商品などの名前を組み合わせた“地域ブランド”を守る制度

になります。

例えば、「○○牛」「○○メロン」「○○温泉」「○○ししゃも」といった名前ですね。

普通、「地域名+商品名」のような名前は、そのままでは商標登録が難しい場合があるようで、そこで2006年に始まったのが地域団体商標制度とのことです。

一定の地域で知られ、地域ブランドとして使われている名称について、一定の要件を満たせば登録できる仕組みです。

つまり、「支笏湖のヒメマス、結構有名だよね!」だけではなく、「支笏湖チップ」という名前そのものを地域ブランドとして育ててきた実績が重要になるわけです。


地域団体商標を取得すると何が変わるの?

支笏湖チップの地域団体商標取得によるブランド保護や差別化、商品展開のメリットを表したイメージ画像

ここが今回、私が一番気になったところ。

シロ

登録されたのは分かった。でも……取ったら何がいいの?

まさにこれですよね(笑)。

特許庁では、地域団体商標を取得する主なメリットとして、法的効果・差別化効果・組織への効果などを挙げています。

順番に見てみましょう!


「支笏湖チップ」というブランドを守れる

まず大きいのがこれ!

地域団体商標として登録されることで、他者が不正にその商標を使用した場合に、商標権に基づいて対抗できるようになるようです。

特許庁によると、通常の登録商標と同様、不正使用に対して民事・刑事の両面から対応することが可能です。

例えば、支笏湖とは関係のないヒメマスを「支笏湖チップ」というブランドとして販売するような行為があれば、ブランドを守るための強い武器になります。

せっかく地元が長い時間をかけて育ててきた名前なのに、まったく関係のない商品に使われてしまったら困りますからね?


「本物の地域ブランド」として差別化しやすくなる

もう一つ大きいのが、ほかの商品との差別化です。

支笏湖漁協自身も、地域団体商標マークを活用することで、第三者との差別化を図りたいとしています。

地域団体商標には、特許庁が用意している専用の地域団体商標マークもあります。

このマークを継続的に活用することで、消費者や取引先からの認知を高め、地域ブランドとしての信用や信頼を積み重ねていく効果が期待されています。

シロ

スーパーや物産展でマークを見たら、“ちゃんと地域ブランドとして登録されているんだ!”って分かるわけですね。

そう考えると、結構大きいですよね。


コラボ商品や新商品の展開もしやすくなる

さらに面白いのがここ。

商標は「守る」だけではなく、ブランドを使って広げていくこともできます。

例えば、地域団体商標ではライセンス契約も可能で、ブランドを活用した商品展開につなげることができるそうです。

実際、支笏湖漁協も今後、

  • 支笏湖チップの商品開発
  • 企業とのコラボ商品の開発
  • 道内外の物産展への出店
  • 地元イベントでのPR

などに積極的に取り組んでいくとしています。

これは楽しみですね!

「支笏湖チップ○○」

なんて商品が、これからもっと増える可能性もありますし、支笏湖の魅力向上にもつながりそうです。


北海道には地域団体商標が44件もある!

では北海道には、支笏湖チップ以外にどんな地域団体商標があるのでしょう?

経済産業省のホームページを調べてみると……

シロ

めちゃくちゃあります(笑)。

参考・経済産業省:北海道における地域団体商標出願・登録状況

北海道経済産業局によると、2026年4月8日現在、北海道の地域団体商標は44件。

しかも北海道は、2026年1月時点で京都府、兵庫県に次ぐ全国3位の登録件数となっています。

さすが北海道!

食べ物の宝庫だけあって、地域ブランドも強い!

代表的なものを挙げると、

  • 今金男しゃく
  • 北海道米
  • 十勝川西長いも
  • 豊浦いちご
  • 夕張メロン
  • 十勝和牛
  • びらとりトマト
  • 厚真産ハスカップ
  • 摩周和牛
  • 十勝川温泉
  • 北海道味噌
  • 北海道の酒

などなど。

農産物、畜産物、水産物、加工食品、温泉、伝統工芸品まで実にさまざまです。

シロ

44件!北海道、ブランドだらけじゃないですか!


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釣り人なら気になる!北海道の水産系地域団体商標

そしてこのブログで紹介するなら、やっぱり気になるのは魚介類

特許庁の「水産食品」分類で確認できる北海道の地域団体商標には、次のものがあります。

地域団体商標主な商品
鵡川ししゃもシシャモ
釧路ししゃもシシャモ
苫小牧産ほっき貝ホッキガイ
大黒さんまサンマ
枝幸ほたてホタテ
支笏湖チップヒメマス

こうやって並べてみると、海産物がズラリ!

その中に……

湖のヒメマスである「支笏湖チップ」がドーン!

なかなか存在感があります。

北海道というと、どうしてもサケ、ホタテ、カニ、ウニなど海産物のイメージが強いですが、支笏湖のヒメマスも北海道を代表する地域ブランドの一つとして正式に仲間入りしたというのは、支笏湖をよく知る釣り人としてもちょっとうれしい話ですよね。

シロ

個人的には釧路のししゃもは知らなかった…


支笏湖チップって、そもそもどんな魚?

支笏湖チップの正体であるヒメマスの特徴や食べ方を紹介したイメージ画像

ここで改めて「チップ」について。

釣り人なら皆さん知ってると思いますが、支笏湖チップの正体は、ヒメマスです!

ヒメマスはベニザケのうち、一生を湖で過ごす湖沼残留型。そして「チップ」という呼び名は、アイヌ語の「チェッポ」に由来するとされているそうです。

支笏湖のきれいな水の中で、主にプランクトンを食べて成長します。

特許庁の紹介でも、支笏湖チップは淡水魚特有の臭みが少なく、脂が乗り、刺身・塩焼き・フライなどで楽しめる魚として紹介されています。

釣って楽しい!見てもきれい!そして食べてもおいしい!

シロ

そりゃブランドにしたくなる魚ですよね(笑)。


実はブランド化まで地道な努力が続いていた

今回調べていて個人的に一番印象に残ったのがここで、支笏湖チップは、突然2024年にブランドになったわけではないということ!

短い漁期にしか獲れない希少な魚であるため、販路を広げながら知名度を上げるのは簡単ではなかったと思います。

そこで支笏湖漁協は、道外百貨店の北海道物産展への出店北海道内のイベントへの出店PR動画の制作情報誌への掲載など、地道なPR活動を続けてきたそうです。

その積み重ねがあり、2019年に出願。そして2024年、「支笏湖チップ」が地域団体商標として登録。

こうして流れを見ると、ちょっと見方が変わりますよね。

単に役所へ申請して、「はい、今日からブランドです!」という話ではないんですね。

地域のみなさんが長年育ててきた名前を、ようやく正式な権利として守れるようになった。

そんな登録だったわけです。


「支笏湖チップ」がもっと有名になったら面白い!

私がそうだったのですが、釣り人にとって支笏湖チップは、「支笏湖で釣れるヒメマス」というイメージが強いと思います。

でも今回調べてみると、支笏湖チップは、漁業、観光、食地域ブランド、そして私たちが楽しんでいる釣りまで、いろいろなものにつながっている魚なんですよね。

地域団体商標になったことで、「支笏湖チップ」という名前を守りながら、商品開発や企業とのコラボなど、新しい展開も期待されています。

今全国では、養殖したマスのブランド化がすすみ、ブランドマスの戦国時代とも言えるでしょう!
もしかすると数年後、「北海道のヒメマスといえば支笏湖チップ!」と言われるくらい全国的に知られるブランドになっているかもしれませんね。いや、もうなってるか?(笑)

シロ

支笏湖チップ、全国区になってほしいですね!

一方で、チップは自然資源でもあります。

ブランド価値が高まるほど、資源を守りながら、漁業・観光・遊漁をどう両立していくか?という部分も、より重要になってくるでしょう。

釣り人としても、支笏湖チップという魚を楽しみながら、その価値や歴史を知っておくのは悪くないと思いますよ。


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まとめ|支笏湖チップは北海道を代表する地域ブランドへ!

支笏湖チップが北海道を代表する地域ブランドとして発展していく姿を表現した、支笏湖とヒメマスのイメージ画像

今回は「支笏湖チップ」の地域団体商標について調べてみました!

整理すると、

  • 支笏湖チップは2024年6月28日に地域団体商標へ登録
  • 権利者は支笏湖漁業協同組合
  • 登録対象は支笏湖産のヒメマス
  • 地域団体商標になることでブランドを法的に守りやすくなる
  • 他の商品との差別化や信用向上につながる
  • ライセンスやコラボ商品などブランド展開にも活用できる
  • 北海道には2026年4月現在44件の地域団体商標がある

ということが分かりました。

何気なく、「今年はチップ釣れるかな~」、なんて話していた魚が、実は正式な地域ブランドになっていたとは!

調べてみるとなかなか面白いものです。

次に支笏湖でチップを見たときは、「君、商標登録されてるんだよな……」と、ちょっと違った目で見てしまいそうです(笑)。

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