こんにちは!シロですっ!ヒラメの声があちこちで聞こえてきましたね。
この時期になると、多くの釣り人の釣りスイッチが完全にONになりますね!北海道の6月、日本海の沿岸にはいよいよ“本気のヒラメシーズン”がやってきました!
でも、こんな疑問ありませんか?
「ヒラメって、どこにいるの?」
「サーフ?磯?ゴロタ浜? どこを狙えばいいのかサッパリ…」
わかります、僕も最初はそうでした。
この記事では、これまで毎年ヒラメを追いかけてきた実体験と、科学的データ(論文)をちょこっとだけ交えて、6月の北海道で“ヒラメと出会う確率”をグッと上げるためのヒントを紹介します。
砂地×岩礁=ヒラメが潜む「黄金地形」
まず結論から言うと、僕が毎年狙っているのは砂地に岩礁帯が絡む浅場です。
「サーフなのにちょっと岩が点在してる」
「磯の隣に広がる砂泥の地形」
「ゴロタ浜と砂地の境目」
こういったポイントって、実はヒラメの“居付き”と“回遊”の両方が狙える絶妙な場所なんですよね。
実際、僕がゴムボートで出て釣っているのは、日本海と太平洋の

水深5〜15mくらいの比較的浅い場所。
しかも、頑張ればショアからロングキャストで届くくらいの距離感。
なのに、釣果を見て岸に戻ると



えっ!? そんな近くにいたの?
と、ショアからやってた釣り人に驚かれることが多いんです。
6月の日本海、ヒラメが「浅場に集まる」って本当?
実はこれ、感覚だけじゃないんです。
過去に参考にさせてもらった、ある論文の一文がずっと記憶に残っています。
「天然ヒラメは6月〜8月の期間、水深数m〜30mの浅い海域で再捕されている」
これは、J-STAGEに掲載されている
『北海道北部日本海で標識放流された天然ヒラメと人工種苗ヒラメの移動と成長』という論文からの引用。
北日本海沿岸で放流されたヒラメの移動を追った調査なのですが、まさに僕らが普段立ってる場所の“ちょい沖”にヒラメが集まっていることを示してるんですよね。
なるほど、毎年6月に釣れてたのは偶然じゃなかったんだ…って、妙に納得したのを覚えてます。
本記事の一部は以下の論文を参考にしています:
富永修・馬渕正裕・石黒等(1994)『北海道北部日本海で標識放流された天然ヒラメと人工種苗ヒラメの移動と成長』日本水産学会誌42(4), 593–598
(閲覧元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/aquaculturesci1953/42/4/42_4_593/_pdf/-char/ja)
今井義弘・吉村恵三・清川進(2002)『1999年北海道北部沿岸で標識放流されたヒラメ人口魚の移動と成長』北水試験報63,33-39(2002)
(閲覧元:https://www.hro.or.jp/upload/36295/o7u1kr0000000pnc.pdf)
もう少しヒラメの行動を詳しく説明すると
1. 移動パターン:北から南へ、季節を追って変わる航程
- 天然ヒラメ(6月放流):6〜9月は北方向へ移動し、11〜12月には南下する傾向が強いのが特徴。一部は数年にわたり留萌・稚内沖にとどまる個体も確認されました
- 人工種苗ヒラメ:天然魚とほぼ同じ行動パターンをたどることが判明。つまり、海洋生息環境における行動上の違いは小さいとみられています 。
この“南北季節航行”の動きは、アングラーにとっては「夏は来て浅場へ、晩秋以降は深場や南へ降りる」というエリア選択のヒントになります。
2. 再捕の時期と割合:夏~秋に集中する回収率のピーク
- 天然ヒラメ:放流6月から9月にかけて再捕が始まり、11〜12月に南へ移動。
- 人工ヒラメ:特に再捕が多いのは、放流当年の8~10月(25%)と翌年5~10月(50%)。つまり、放流後1年目~2年目に多く釣れています
魚がある程度大きく育つまでアングラーが回収対象としやすいタイミングとも重なり、釣果に直結する時期と言えそうです。
3. 成長速度:発育速度に注目!
- 天然ヒラメの成長量:平均0.61 mm/日
- 人工ヒラメ:平均0.44 mm/日…環境への適応が影響している可能性があるそう 。
さらに別グループ(1999年放流)では、放流後7〜11ヶ月で0.94 mm/日という高い成長率も記録されています 。
これら数字は、夏〜秋の「成長が最も速い時期」と一致します。
4. 成長曲線から見える“人生ドラマ”
- 放流後140〜200日(5~7ヶ月)で、全長が300~380 mmに達して捕獲されます。
- さらに放流後420〜560日(1年半〜1年11ヶ月)で400~500 mmに成長する個体も見られ、大型化のペースが見て取れます 。
また、冬期(12~翌4月)の間は成長がほぼ止まる傾向も明確で、「夏・秋に勝負する魚」として図がくっきりと描かれているのが特徴的です。
論文データから実体験へとつなげる理由


- 浅場で釣れるのは理にかなっている
放流翌年まで留まりやすく、浅場への集中が観察されるため、僕が沖から投げて釣れるパターンと噛み合います。 - 成長が速い夏・秋は狙いどき
実際に釣りやすい時期と論文の成長ピーク期間は重なり、本当にその時期に集中して釣果が期待できます。 - 人工魚でも天然魚同様に動く
人工魚と天然魚に行動パターンの差が少ないなら、人工魚データからでも天然魚の行動が推察可能。ヒラメ全般の生息傾向として活かせます。
僕の体験と照らし合わせてみると…



私の実体験と照らし合わせてみたところ合致します!



毎年日本海の方が太平洋より若干早めのスタートですね!
論文で裏付けられた「時期と場所」のアプローチ
- 季節的移動: 夏は北へ・浅場、秋以降は南へ・深場へ移る。
- 成長集中期間: 放流後7~11カ月(魚の育ち具合)に釣果チャンスあり。
- 浅場集中: エサと成長しやすい環境条件が揃う水深ゾーンに滞留。
- 人工魚でも同様: 放流魚で得たデータが天然魚にも当てはまる。
こうした論文データが、実際の釣行プランの精度や自信を支えてくれています。
地形や潮回りを読みつつ、浅場×成長期×べイト環境で自分なりの狙いを定める…これが6月以降の北海道ヒラメで釣果を出すコツです。
実体験|イワシが寄るとヒラメも浮く?
そうそう、私の実体験で、特に面白かったのが、「ヒラメってトップに出る」って話。
初めて見たときは本当に衝撃でした。
イワシがわ〜っと岸に寄ってきた朝、なんか沖でバシャッ!って音がするんですよ。



青物かな?
って思ってよく見ると、水面に“平べったい背中”が飛び出してくる…。
あれ、ヒラメです。しかも良型。
そのとき使ってたのはミノー。リップ付きでゆっくり引けるやつ。
水面直下をただ巻きしてたら、「ゴンッ」とひったくられるようなバイト。
ヒラメ初心者のころ、あれはもう鳥肌ものでした。
それって偶然じゃない?産卵の適水温とリンクする話
また、過去に勉強していた時に、ちょっと面白いことが書かれてるの見たことあるのですが、
ヒラメの産卵適水温は15〜18℃
産卵場所は、岩礁地帯の周囲に広がる砂泥域・砂れき域
って言う情報があったんですね。
これ、まさに6月の北海道日本海沿岸の条件にぴったりなんですよね。
気温も海水温も上がってくるし、岩礁と砂地がセットである海岸は無数にある。
つまり、北海道の日本海って、ヒラメにとって「ちょうどいい環境」がめちゃくちゃ広がってるってことなんです。
釣れた場所、教えたいけど教えられない…
実際、僕にも毎年通っている“秘密ポイント”があります。
70cm、80cmを超える座布団クラスも複数出ている、まさに夢の場所。
でもゴムボートで釣っている僕の場所って、超遠投できる人なら岸からでも届きそうな距離。
つまり、「ちゃんと狙えば、誰にでもチャンスはある」んです。
そして岸に戻って釣果を見せると、やっぱり驚かれるんですよね。



マジで!? そんなとこに、あんなにいたの??
って感じですね!
【初心者向け】ヒラメ釣りキャスティングタックル選び方と誘い方まで〜
ヒラメ釣り慣れてる方なら、ヒラメの仕掛け?色々あるけどそんな深く考えなくていいよ~!
ぐらいで終わるんですけど、わりとはじめたばっかりの方にとってヒラメって我々が思ってる以上に敷居が高いもんですよね。
そんな方は私が過去に書いたブログを参考に道具を揃えてみてください!
きっとお役に立てるハズです!


でも、ヒラメ釣りって難しい?


正直、簡単じゃないです。
でも、構えすぎる必要もないと思ってるんです。
ヒラメって、「何となくで投げてたら釣れた」みたいな日もあるし、「めちゃくちゃ考えても釣れない」日もある。
でも、確実に言えるのは、「そこにいる魚」なんです。
しかも、6月の浅場は釣れる確率がぐっと上がるシーズン。
だから、構えすぎずに「とりあえず行ってみる」って大事だと思ってます。
最後に:ヒラメ釣りを楽しむための3つのヒント
1.まずは地形をよく見ること
岩礁が混じってるサーフや、港の近くのゴロタ浜、ちょっとでも“変化”のある場所に注目してみてください。
地質に関しては以下の記事を参考に調べて下さい。


2.ルアーはレンジを意識して使い分け
着底してから巻くのか、表層を引くのか。日によってヒラメのいるレンジは違います。いろいろ試してみることが大事。下記の記事では私が今愛用しているジグも紹介しています!


3.朝マズメ、イワシ、濁りすぎない潮
朝まずめ+イワシ接岸は最高のタイミング。逆に濁りすぎると反応が落ちます。できれば「薄濁り」くらいが理想。
おわりに
ヒラメって、難しそうに見えて、実はすごく面白くて奥深い魚ですよね。
6月の北海道日本海は、ヒラメにとっても、僕らにとっても「ちょうどいい季節」。
ちょっとした地形の変化、ちょっとした潮の動き、ちょっとした水温の差…
そういう“小さなヒント”を見逃さずに、ルアーを通して海を読む釣りって、やっぱり最高ですよね。
今年も、誰かの「うわっ、釣れた!」の瞬間が増えますように!