北海道のヒグマ捕獲数ってどうなってるの?

ヒグマの増加グラフを見ながら驚く研究員

こんにちは!シロです!
「昨年はヒグマのニュースが多かったですが、実際に北海道の捕獲数って実際どうなってるの?」
そんな疑問を、北海道が公表している長期統計(S37~R6)をベースに、R5(令和5年度)がなぜ多かったのか、そしてR7(今年度)は参考値としてどう見えるのかを、できるだけわかりやすく整理してみました。


目次
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この記事で使う資料と、読み方の約束

海にいるヒグマ。岩陰から顔を出している。

まず前提です。この記事は次の2つの公式資料だけを使います。

ここで大事な約束をひとつ。
この記事の“ベース”は北海道の資料(S37~R6)です。
R7(今年度)だけは、北海道資料がまだ無いので、参考値として 環境省が公表している「捕殺数」を補足します。
「どちらが正しい?」という議論はせず、数字の意味をそろえて読むことを重視して書いてみようと思います。


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まず全体像:長い目で見ると、捕獲はどう推移してきた?

北海道の長期統計を見ると、ヒグマの捕獲は時代ごとに“山”があります。

スクロールできます
年度狩猟許可捕獲等
S37458410868
S38121260381
S39411383794
S40157354511
S41194325519
S42160319479
S43137357494
S44179344523
S45138500638
S46184451635
S47136225361
S48112351463
S49196453649
S50123265388
S51109255364
S5274335409
S5384312396
S54142295437
S55128280408
S56103267370
S57155264419
S58167231398
S5989226315
S6097180277
S61156289445
S6278139217
S63146143289
H176108184
H213289221
H317394267
H498124222
H5118169287
H672105177
H7111122233
H8126210336
H994112206
H10141158299
H11132207339
H12119184303
H13154310464
H14109189298
H1595306401
H1655299354
H17140447587
H1891339430
H1961375436
H2061365426
H2182567649
H2268493561
H23138688826
H2477622699
H2551581632
H2681596677
H2778660738
H2870615685
H2970781851
H3039879918
R131791822
R239891930
R34510111056
R443897940
R512016841804
R6459811026
  • 昭和~平成初期:年ごとの上下はあるが、数百頭規模が中心
  • 平成後半~令和:許可捕獲(被害対応・個体数調整)が主役になり、年によっては1,000頭前後に達する年が出てくる
シロ

この流れを理解するうえで重要なのが、「狩猟」と「許可捕獲等」の違いです。

  • 狩猟:決められた期間・ルールの中で行われる捕獲
  • 許可捕獲等:人身被害や生活圏への出没など、被害防止や管理目的で行政の許可のもとに行われる捕獲

近年の数字を押し上げているのは、狩猟ではなく、ほとんどが「許可捕獲等」です。
つまり、人の生活圏とヒグマの接点が増え、対策としての捕獲が増えている、という構図が想像されています。


春グマ駆除の時代は、どうだったの?

北海道ではかつて、春グマ駆除という制度がありました。
これは、冬眠明けに人里へ出やすい時期のヒグマを対象に、被害を防ぐ目的で行われていたものです。

当時は、被害軽減という現実的な効果が期待されていました。
一方で、地域によっては個体数の減少が顕著になり、資源管理の観点から制度の見直しが進み現在のような「計画的な管理(許可捕獲)」へ移行していきます。

釣りで言えば、

シロ

獲り過ぎると資源が減る、でも獲らなさ過ぎると別の問題が起きる。

という話と同じで、ヒグマ管理も“バランス”の世界です。
昔の一律的な駆除から、地域の状況に応じた管理型の捕獲へ変わってきた、というのが大きな流れです。


令和5年度:なぜ捕獲数が突出して多かったの?

北海道の資料によると、R5年度の捕獲数は「計 1,804頭」
内訳を見ると、狩猟120頭に対し、許可捕獲等が1,684頭
つまり、増えた理由の中心は「狩猟」ではなく「許可捕獲等」だったことが見えました。

この資料から見えることだけ言えば、

  • R5は「ヒグマが急に悪者になった年」ではありません
  • 「特定の原因ひとつで激増した」と断定できる資料もありません
  • ただし、人の生活圏とヒグマの“摩擦”が強まり、被害対応としての捕獲が積み上がった年である、という読み方が、最も安全で現実的なのかもしれません

環境省の(速報)でも、R5の北海道は捕殺 1,422と、非常に大きな数字になっています。
北海道資料の「許可捕獲等 1,684」と完全に一致はしませんが、

サクラ

「R5は被害対応型の捕獲が非常に多かった年」という方向性は、両資料で共通していると言えるでしょう!

大切なのは、
「駆除が増えた=悪」でも「捕らない=善」でもなく、現場での安全確保を優先した結果として数字が積み上がった、という事実があったと言うことになります。


R6(令和6年度):ピークは一服

北海道の資料では、R6年度は「計 1,026頭」
R5の1,804頭と比べると、大きく減少しています。

  • 許可捕獲等:981頭
  • 狩猟:45頭

つまり、R5が“突出した年”で、R6はそこから落ち着いた、という形です。
この点からも、R5を「異常な年」として切り出し、長期トレンドと分けて評価することが重要だとわかります。


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R7(今年度)はどうなっている?(※参考値)

北海道の資料はR6までなので、R7年度は参考として環境省の資料の「捕殺数」だけを見ます。

スクロールできます
年度捕殺非捕殺
H203553514
H216106064
H224764706
H236966924
H246546540
H255405400
H265555550
H276416410
H285675670
H297747740
H308278270
R17567560
R28598590
R38198190
R47967960
R5142214220
R68268260
R7(11月末)136913690

同資料のR7年度(11月末時点・暫定)で、北海道の捕殺数は「1,369」
これはあくまで途中経過の参考値で、年度末の確定値ではありません。

それでも読み取れるのは、

  • R6(計 1,026)よりは、かなり高い水準にある可能性
  • ただし、R5(計 1,804)ほどになるかは、現時点では断定できない

ということです。

シロ

確かに今年は札幌市内のあちこちに出没していましたし、ニュースにはならないけど、市内のあそこに出た、ここに出たなんて話は沢山耳にしました。これまでに体験したことがない、一年でしたね。


グラフにするとわかりやすかった

グラフにすると、平成初期が最も少なくそれから右肩上がりで増えているのがよくわかります。
このまま何の対処もしなければどこまで増加していくのか。
まったく想像すらできません。

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まとめ

今回は単純に数字だけ追って、勝手に考察しましたが、その年々ごとに細かい事情はあるにせよ、確実にクマが増えているのは事実かと。
私たちのような、自然を相手にしながら楽しむ趣味を持っている人にとっては、増えた分だけ警戒しなければならないですし、時には諦める覚悟も必要かと思います。

この流れを冷静に見ていくことが、ヒグマとも、自然とも、長く付き合っていくための現実的な視点だと現状では思いました。

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