こんにちは、シロです!
9月下旬の秋サケ沿岸漁獲速報では、北海道全体の漁獲尾数が前年同期比65.9%まで落ち込み、「10月に入ってV字回復するのはちょっと厳しいかも?」と書きました。
そして今回、10月10日現在の最新速報が発表されました。北海道全体の漁獲尾数は2,309,877尾、前年同期比58.6%。残念ながら、回復するどころか前年との差はさらに広がっています。
シロうーん、これはなかなか厳しい数字!10月に入れば少し戻るかも?と思っていたんですが、今のところ逆に差が広がっています。
とはいえ、数字を細かく見ていくと今年の特徴もかなりハッキリしてきました。今回は「今年の秋サケはどうなっているのか?」「ここから巻き返しはあるのか?」を、数字はしっかり見ながら考えていきます!
9月前半の勢いはどこへ?10月10日で58.6%


まずは北海道全体の推移を見てみましょう。9月上旬は前年同期比141.1%、9月中旬でも106.2%。この頃は「おっ!今年はいいんじゃない?」と思った人も多かったはずです。
ところが9月下旬には65.9%まで急落し、10月10日には58.6%まで低下しました。
| 時点 | 漁獲尾数 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 9月上旬 | 797,363尾 | 141.1% |
| 9月中旬 | 1,614,620尾 | 106.2% |
| 9月下旬 | 2,099,111尾 | 65.9% |
| 10月10日 | 2,309,877尾 | 58.6% |
この記事で紹介している漁獲尾数・前年同期比などの数字は、北海道が公表している「令和8年 秋さけ沿岸漁獲速報(10月10日現在)」をもとにしています。
北海道公式資料「令和8年 秋さけ沿岸漁獲速報(10月10日現在)」はこちら
前年同期比は、141.1% → 106.2% → 65.9% → 58.6%。9月後半から失速が続いています。



9月前半は前年を上回っていたのに、ここまで変わるんだね!でも、58.6%よりもっと気になる数字があるの?
本当に気になるのは10月上旬の「伸び」
実は今回、自分が一番気になったのは58.6%という数字そのものではありません。9月30日時点の漁獲尾数は2,099,111尾で、10月10日時点では2,309,877尾。つまり、この10日間で増えたのは210,766尾です。
一方、前年は同じ期間に約75.5万尾増えていました。単純計算すると、今年の10月上旬の増加ペースは前年の約28%しかありません。



自分は58.6%より、こっちの方が気になります。10月に入ったのに、前年と比べて魚がなかなか増えていないんですよね。
9月下旬の段階では、「10月になればまとまった群れが入るかも?」という期待もありました。でも10月10日までの数字を見る限り、今のところ大きな巻き返しは起きていません。
もちろんサケは自然相手。ここからドーン!と来る可能性だってあります。ただ現時点では、「今年は遅れているだけだから大丈夫!」と楽観視できる状況ではないと思っています。
やっぱり大きい!オホーツクの落ち込み


北海道全体の数字を見るうえで、やっぱり外せないのがオホーツクです。10月10日現在の漁獲尾数は1,525,961尾、前年同期比58.6%。前年の2,604,264尾と比べると、すでに約108万尾もの差がついています。
地区別では西部47.2%、中部62.8%、東部64.8%。特に西部は前年の半分を下回っています。



オホーツクだけで前年より約108万尾少ないの!?そりゃ北海道全体の数字にも響くよね~。
北海道全体が回復するには、漁獲量の大きいオホーツクがどこまで戻るかが大きなカギになりそうです。
日高28.1%、日本海24.2%はかなり厳しい
そして今回、さらに厳しい数字になっているのが日高と日本海です。日高は45,673尾、前年同期比28.1%。前年の162,438尾に対して、3割にも届いていません。
日本海はさらに低く、118,877尾、前年同期比24.2%。前年の490,996尾に対して、ほぼ4分の1です。南部22.5%、中部24.6%、北部24.5%なので、一部だけではなく日本海のかなり広い範囲で低迷しています。



24.2%って、ほぼ前年の4分の1だよね…。日本海でサケ釣りをする人にはかなり気になる数字だね。
札幌から日本海側へサケ釣りに行く自分としても、これはかなり気になります。「今年ちょっと渋いね~」くらいで片付けるには、さすがにパンチが強すぎる数字です。
でも明るい数字も!えりも以東は前年超え
ここまで厳しい数字が続きましたが、全部が悪いわけではありません!えりも以東は371,621尾、前年同期比104.8%で、主要な地区(海区)の中では前年を上回っています。
特に東部は前年同期比164.2%とかなり好調です。こうして見ると、2026年は地域差がかなり大きい年とも言えそうですね。



全部ダメじゃないのはちょっとホッとするね!魚の世界も地域によって全然違うんだな~。
ただし、北海道全体では58.6%。えりも以東が頑張っていても、オホーツクや日本海などの落ち込みを埋めるところまでは届いていません。
「今年は遅れているだけ」なのか?


サケ釣りをしていると、毎年のように聞く言葉があります。それが「今年は遅れてるんだよ!」です。
もちろん、本当に遅れる年はあります。海水温や海流などによって来遊時期がズレることもあるので、9月前半だけを見て「今年はダメ!」と決めるのは早いでしょう。
ただ今回は、もう10月10日です。しかも9月下旬の65.9%から10月上旬には58.6%までさらに低下し、10月上旬の増加ペースも前年の約28%にとどまりました。



もし本当に「遅れているだけ」なら、そろそろ前年との差が縮まってきてもよさそうだよね?
そうなんです。なので現時点では、自分は「遅れている」というより、「そもそも帰ってくる魚自体が少ないのでは?」と感じています。



もちろん、ここから大逆転してくれたら最高です!むしろ「シロ、全然違ったじゃん!」って言われるくらい戻ってきてほしい(笑)。
ここからどうなる?自分は楽観視していません
ここからはあくまで自分の予想ですが、10月中旬から下旬にかけて漁獲尾数そのものはまだ増えるでしょうし、地域によっては急に魚が入って「おおっ!来た!」となる可能性もあります。
ただ現在は、前年との差が約163万尾まで広がっています。10月上旬の伸びもかなり鈍いことを考えると、ここから一気に前年同期比80%、90%まで戻る展開は、正直かなり難しいと見ています。



数字だけを見ると、ここから前年並みに戻すには、今後かなり大きな来遊が必要になりそうです。
本当に心配なのは「今年」より「その先」
自分が一番心配しているのは、今年何匹獲れるのかだけではありません。今年、次の世代につながる親魚をどれだけ確保できるのかということです。
北海道の秋サケ資源は、ふ化放流によって支えられている部分が大きいため、河川へ帰ってくる親魚が少なければ採卵にも影響します。
もちろん「今年の漁獲量が半分だから、数年後も半分になる」という単純な話ではありません。それでも、こうした年が何年も続けば、資源を安定させることはどんどん難しくなるでしょう。



自分が本当に怖いのは「今年釣れないこと」より、「数年後にもっと帰ってこなくなること」です。
もしかすると今後は、「昔みたいにたくさん釣れるサケ」を基準にするのではなく、サケが少ないことも想定しながら、漁業・ふ化放流・遊漁を考えていく必要があるのかもしれません。
まとめ|10月上旬でも回復の兆しはまだ見えない


10月10日現在、北海道の秋サケ漁獲尾数は2,309,877尾、前年同期比58.6%。前年同期の3,938,905尾と比べて、約163万尾少ない状況です。
地域別では、オホーツク58.6%、根室84.4%、えりも以東104.8%、えりも以西33.9%、日本海24.2%。えりも以東は前年を上回っていますが、それ以外の多くの地域では厳しい数字になっています。
9月下旬の記事では「10月のV字回復は難しいかも?」と書きましたが、現時点ではその見方を変える材料はまだ出ていません。



でも、シーズンはまだ終わってないよね!10月中旬、下旬の数字も気になる!
その通り!自然のことなので、ここからドカッと群れが入る可能性だってあります。できることなら次の記事では、「予想が外れました!めちゃくちゃ戻ってきました!」と書きたいところです。



秋サケのみんな~!ここから意地を見せてくれー!
今ある数字を忖度なしに見るなら、2026年の北海道の秋サケはかなり厳しい。ただ、本当に注目したいのは今年の漁獲量だけではなく、この状況が数年後のサケ資源にどうつながっていくのかです。
次の速報も、引き続きしっかり追いかけていきます!
今回使用した資料
本記事の漁獲データは、北海道が公表している「令和8年 秋さけ沿岸漁獲速報(10月10日現在)」をもとにしています。

