みなさん、こんにちは。
「イワシって美味しいけど、寄生虫が怖いんだよね…」って、ふと不安になることありませんか。
結論から言うと、イワシに寄生虫は“いることがある”。でも、ポイントを押さえれば、必要以上に怖がらなくて大丈夫です。
この記事では「イワシの寄生虫である、アニサキスやその症状」を軸に、どんな寄生虫がいるのか/どういう生態なのか/人体への影響/食べるときの適切な対応、さらにUVライトでアニサキスを見つける有効性と注意点まで、解説していきたいと思います!
イワシに“よく話題になる”寄生虫は大きく3タイプ

まず整理です。イワシで話題になりやすい寄生虫は、主にこの3つの系統です。
・線虫(アニサキス類など):胃や腸に刺さって症状が出やすい
・条虫(いわゆるサナダムシ系):生食で感染するタイプがいる
・その他(吸虫など):種類は多いが、食中毒として有名なのは上2つが中心
この中で、いちばん重要なのがアニサキス類です。
シロ釣り人がイワシを刺身で食べるなら、まずここを押さえるのが現実的です!
アニサキスとは何者か(生態を超かみ砕き)
アニサキスは、ざっくり言うと「海の哺乳類(クジラやイルカ等)の体内で大人になる線虫」です。
卵 → 小さな甲殻類 → 魚(ここで幼虫) → クジラ・イルカ(成虫)という流れで回ります。
人は本来のゴールではないので、体内に入っても成虫にはなれず、途中で胃や腸に刺さってトラブルを起こします。
見た目は白くて糸っぽい(数cm)ことが多く、脂の筋や血合いに紛れると見落としやすいのが厄介なところです。
【実体験】冬イワシを捌いていたら、まさかの出来事
先日、私に起こった実体験を書きます。
とても美味しい冬のイワシ。
沢山釣れていると言うので釣りに行ってきました。


家に帰って捌いていると凄い脂で「これは美味しそう!」
刺身にして食べたと友人から聞いていたので、私もそうしようと思っていたんです。
釣り終えてすぐ家に帰って、頭、うろこ、内臓をとってステンレスのトレーの上に10分ぐらいでしょうか?置いていたんです。
最後に一気に捌いたイワシの皮を剥ごうと思い、ペロっとトレーから身をとったらなんと、アニサキスがステンレストレーにいるじゃないですか!!





げ~!これはやばい!
と思い、とりあえず叩いてなめろうにして食べようと思ったんですが、念のためUVライトで照らしてみることに。
小型のUVライトで照らしてみました。


おわかりいただけました?どこにいるか?
ここです!


意外とわかりずらいでしょ?
なんといないと思っていた身の中にまだいるじゃないですか!!
これは危ない…。
と、言うことで取り除いてみたらこんな感じのアニサキスがいました。


その後、念のためメッタメタに包丁で叩いて食べたのですが、私の場合、運が良かったとしか言いようがありません。


実際、かなりの人が気づかずにアニサキスを生きたままお腹の中にいれたのではないでしょうか?
今回私が釣った約30匹のイワシの中に3匹は確実に発見しています。
「イワシ 寄生虫 アニサキス 症状」:何が起きる?どれくらいで出る?
ここが一番知りたいところです。
アニサキス症は、生の魚介類を食べた後に発症し、症状の出方にパターンがあります。
急性胃アニサキス症(多いタイプ)
- 食後、数時間〜12時間以内に出やすい
- みぞおちの激しい痛み、吐き気、嘔吐



食あたりかな?
で済ませがちですが、痛みが強いことが多いです。
私の聞いた話で驚いたのが、しばらく腹痛だった人が、ある朝目覚めると口からアニサキスが出てきた!
と言う事例も耳にしたことがあります。
急性腸アニサキス症
- 食後、十数時間〜数日で出ることがある
- 強い下腹部痛(場合によっては急性腹症っぽくなる)
虫垂炎と間違われることもあるので、自己判断で我慢しないで医療機関を受診しましょう。
アレルギー(刺さらなくても起きることがある)
刺さらなくても、アニサキスが抗原になって、じんましんやアナフィラキシーなどが起きるケースがあります。
さらに注意点として、加熱後でもアニサキス由来タンパク質が原因でアレルギー症状が起きる可能性が指摘されています(感作されている場合)。



これは「刺さる食中毒」とは別枠のリスクとして覚えておくと安全側です。
Anisakis simplex(シンプレックス)とAnisakis pegreffii(ペグレフィ)を解説
アニサキスは1種類ではありません。
日本近海で特に話題になるのが、見た目がそっくりな近縁種(兄弟種)である、
- Anisakis simplex(シンプレックス)
- Anisakis pegreffii(ペグレフィ)
の2つです。



ここが大事なのは「名前を覚えること」より、次の2点です。
違い1:海域によって“多い種類”の傾向が変わる
ざっくり言うと、魚が泳いでいる海域や回遊ルートで、寄生しているアニサキスの種類の傾向が変わります。
つまり「どこで獲れた魚か」で当たりやすい種類が変わり得る、ということです。
- 太平洋側(特に北〜東日本の太平洋側):Anisakis simplex(シンプレックス)が多い傾向
- 日本海側〜東シナ海側(西日本寄りも含む):Anisakis pegreffii(ペグレフィ)が多い傾向
参考文献:Current Status of Anisakiasis and Anisakis Larvae in Tokyo, Japan Jun Suzuki, Rie Murata, Yukihiro Kodo
違い2:人の症状(患者由来)ではシンプレックスが多いとされることが多い
研究では、患者由来の原因としてシンプレックスが多いと示されることがあり、両者で病原性(刺さりやすさ等)に差がある可能性が議論されています。
ただし、ここは誤解しやすいポイントで、
「ペグレフィなら安心」ではありません。
種類で安全を断定せず、結局は次の基本対策が最強です。
- 加熱
- 冷凍
- 目視除去
日本のマイワシ(Sardinops melanostictus)の寄生率はどれくらい?


1) 全国規模で広く集めたデータ
日本水産学会誌(2021)の短報では、日本近海のマイワシ872尾を解剖して、以下の寄生率が示されています。
参考文献:日本近海産マイワシから検出されたアニサキス属幼線虫の分子同定と規制率 馬場 孝
- 内臓の寄生率
- A. simplex s.s.:0.7%(6/872)
- A. pegreffii:0.1%(1/872)
- 筋肉(身)の寄生率
- A. simplex s.s.:0.2%(2/872)
つまり、この論文の条件では
「内臓にいる確率は約0.8%(0.7%+0.1%)」、
「身にいる確率は約0.2%」
というイメージになります。
ただし:海域や条件で“もっと高い”報告もある
同じ馬場さん(2021)の中でも、過去研究として
- 5産地・120尾で 5.8%(7/120)という報告がある
- さらに産地別の過去報告として
- 石川:3%
- 鳥取:5–11%
- 静岡:0.5–4%
- 長崎(対馬東部・壱岐水道):5–23%
などのレンジが引用されています
つまり
- 全国の広い平均に近い値:内臓0.8%前後・身0.2%前後(馬場2021)
- 条件(海域・季節・サイズ)が揃うと、数%〜二桁%になる報告もある
という 考えが一番正確なのかもしれません。
注意点しては、
- 小さい個体は寄生率が低い傾向がある(論文内でもサイズ影響に触れています)
- 「寄生率=身にいる確率」ではない
- 多くは内臓側で、身(筋肉)にいる率はさらに低いことが多い
と言うことです。
イワシで“アニサキス以外”に名前が出る寄生虫
ヒスタリルムなど、アニサキスに近い線虫
イワシ(海外研究ではサーディン類)では、Hysterothylacium(ヒスタリルム属)などが見つかることもあります。
日本の現場感としては「内臓に糸状の虫がいる」系で遭遇しやすい枠です。
アニサキス“だけ”が線虫じゃない、という理解が現実的です。
条虫(サナダムシ系):クジラ複殖門条虫など
感染源としてイワシや稚魚(シラス)が疑われると整理される条虫もあります。
ただし、条虫は「入ったら即みぞおち激痛」というより別の経過をとることが多く、話題としてはアニサキスほど急性の“食中毒感”が強くありません。
でも生食前提の人は、知っておく価値があります。
参考サイト:国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト 魚類が媒介する条虫
釣り人目線の現実:なぜ“内臓を早く抜け”と言われるのか



ここ、めちゃ大事です。
寄生虫(特にアニサキス類)は、魚が生きている間は内臓周りに多く、魚が死んだ後に筋肉側へ移動するリスクが高まる、と考えられています。
だから、
・釣ったら(買って丸のままでも)なるべく早く内臓を抜く
・とにかく冷やす(低温で動きを鈍らせる)
この2つが、対策としてできます。
私の実体験でも「内臓を取ってから10分程度トレーに置いた」だけで、トレー上で見つかったわけです。
もちろん全てがそれだけで移動するとは限りませんが、



「置き時間」と「温度」は甘く見ない方がいい、というのが釣り人としての結論です。
食べるにあたり、適切な対応はこれ(結論)
「加熱」か「冷凍」か「目視除去」。基本はこの3本柱です。
加熱の基準
冷凍の基準(生食するなら特に重要)
目視で除去&包丁で切りまくる
・調理前に、身や腹腔内を見て、見つけたら取り除く
・包丁でひたすら叩いたり切るのも効果的ですが、完全ではないのが注意です。
やってはいけない誤解
・酢、塩漬け、醤油、わさび程度では死なない
「しめイワシだから大丈夫」は、根拠として弱いです。
やるなら冷凍か加熱が前提です。
UVライトでアニサキスは見つかる?有効性はある、でも万能じゃない
結論:条件が合えば“見つけやすくなる”が、UVライトだけに頼るのは危険です。
アニサキス幼虫は、UV(たとえば365nm)で照らすと蛍光っぽく見えることがあり、検出研究でも扱われています。



ただし家庭では、「最終確認の補助」として考えるのが現実的です。
有効になりやすい使い方(家庭向けに現実解)
・部屋を暗くする(コントラストが命)
・身を薄く広げる(厚いと光が届かない/陰になる)
・腹身・血合い・腹骨周りを重点的に見る(経験上“出やすい帯”)
・「光ったら怪しい」→最終確認は目視+ピンセットで摘出
注意点(ここ重要)
・個体差/魚種差/寄生位置で、見え方が変わる(光らない=安全ではない)
・身が厚い、脂が強い、皮や血合いが邪魔、などで見落としうる
・UVは“補助”。生食するなら冷凍などの基本対策が前提
おすすめUVライト商品の紹介
ではどのようなUVライトが良いのでしょうか?。結論として、UVライトは「アニサキス対策の主役」ではなく、「目視の弱点を補う脇役」です。
でも、この脇役があるだけで、安心感が段違いになります。
メリット:目視の弱点を“補助”できる
アニサキス対策の基本は「加熱・冷凍・目視」です。
ただ、目視はどうしても限界があります。
・脂の筋や血合いに紛れる
・身の奥や折り目に潜む
・夜や室内照明だと見えにくい
ここを補助してくれるのがUVライトです。
実体験:トレーにいた1匹だけじゃなかった
先ほど書きましたが、私の場合、ステンレストレー上でアニサキスを見つけた時点で「危ない」と思いました。
そして、UVで照らしてみたら、身の中にも残っていた。



あの時、UVを使っていなければ「叩けば大丈夫」と思い込んで、そのまま食べていた可能性があります。
購入するときの選び方(ここだけ押さえればOK)
UVライトはピンキリですが、選ぶならこの5点でOKです。
こんなUVライトならOK
まずは今回私が使用したUVライトです。アニサキスを見つけるためのものではありませんが、実際に発見することができました。正直そこまで光は強くありませんが、暗いところであれば発見可能です。
津本式UVライトは、この業界では人気のアイテムですね。
価格もそれなりですが、確実と言えば確実でしょう!
もう少し安価なライトもあります。こんなタイプでもOKです!
注意:UVライトは安全を保証する道具ではありません。
生食するなら、冷凍(-20℃で24時間以上)や加熱(70℃以上、または60℃で1分)を優先してください。
まとめ:イワシとアニサキスの“現実的な向き合い方”
イワシにアニサキスが寄生していることはありますが、論文ベースでは寄生率は内臓で1%未満、身ではさらに低いとされる報告が多く、常に高確率でいるわけではありません。ただし、海域・季節・魚のサイズによっては寄生率が上がることもあり、油断は禁物です。しかも、最近は海洋宿主が回復したことで、アニサキスも増え得る見方もある情報も聞きます。
結局のところ、最も確実なのは次の基本対策です。
- 生食するなら −20℃で24時間以上冷凍
- 加熱するなら 70℃以上、または60℃で1分以上
- 早めの内臓除去と調理前の目視確認
イワシは美味しく、優秀な魚です。
正しい知識で過剰に怖がらず、安全側に倒す。それが一番現実的な付き合い方ですね!




