どうもこんにちは!北海道で釣り師をしているシロです!
気温も上がり、釣りやマリンレジャーのベストシーズンがやってきましたね~!
港には次々とエンジン音を響かせて走り出すボートたち!
かっこよすぎです!大きなボート。まじで憧れますわ~。
でもその船外機のオイル、本当に大丈夫ですかね?
「車のエンジンオイルと同じ10W-30だから大丈夫でしょ!」と使っている方、要注意です!
実は、船外機専用オイルと車のオイルは全然違うのご存知でした?
この記事では、ゴムボート初心者でもわかるように解説していきます!
参考文献:二輪車用・船外機用4サイクルエンジン油の規格について 潤滑油販売部潤滑油 2 グループ 木
内芳 樹
そもそもオイルって何のためにあるの?

まずは基本の「き」から!
エンジンオイルの役割はこんな感じ↓
- 潤滑:金属同士がこすれて壊れないように
- 冷却:エンジンの熱を吸い取って冷ます
- 清浄:汚れやカスをまとめてフィルターへ
- 防錆:水分から金属を守る
- 密封:ピストンとシリンダーの隙間をふさぐ
よく言われますけど、エンジンにとってオイルは「血液」とも言えるほど大事な存在なんですな!
船外機と車のエンジンは何が違うの?
オイルの話に入る前に、エンジンの使われ方の違いを知っておきましょう!
特徴 | 船外機(ボート) | 自動車 |
---|---|---|
環境 | 海・湖・湿気たっぷり | 陸上・乾燥 |
冷却方式 | 水冷(海水や湖水) | 水冷(ラジエーター) |
回転数 | 高回転キープ(5000rpm以上) | 低中速がメイン(2000〜3000rpm) |
排気 | 水中排気 | 排気管から大気へ |
振動 | 少なめ(設計上) | 比較的多い |
使用時間 | 長時間連続運転 | ストップ&ゴーが多い |
つまり、船外機は長時間高回転で水に濡れるし塩にさらされる!
そんな過酷な環境では、普通の車用オイルでは足りないことがあるんですね。



なんとなくボート用のオイルの重要性がわかって来たかな?
オイルの“粘度”が同じでも中身はまるで別物!
たとえば「10W-30」という表示は、低温時と高温時の粘度(オイルの硬さ)を表しているだけです。
でも、



粘度が同じでも添加剤や設計思想はぜんっぜん違います!
添加剤ってなに?
ボート用のオイル。ちょっとお高いですよね。オイルの中には、性能を上げるために「添加剤」が入っています。
添加剤の例 | 船外機用(FC-W) | 車用(API SN/SPなど) |
---|---|---|
防錆剤 | 超強化 | ふつう |
耐摩耗剤 | 高耐久 | 通常 |
清浄剤 | 泡立ち抑制も重視 | 主にカス除去 |
環境対応 | 水質保護(リン・硫黄控えめ) | 排ガス規制対応(大気) |
船外機オイルは「FC-W」規格が推奨!
「FC-W」って何?
これはNMMA(全米船舶製造業者協会)が定めた、船外機専用オイルの規格です。
FC-W(Four Cycle – Water)規格には以下の条件があります
- 防錆性能が高い(海水や湿気でもサビにくい)
- 泡立ちにくい(高回転での気泡防止)
- 水質に優しい(リン・亜鉛・硫黄が少ない)
- フィルター詰まりに強い(長時間の運転でも安心)
つまり、FC-W規格がないオイルを使う=船外機に悪影響を与えるリスクがあるということです!
自動車用オイルを使ったらどうなるの?



怖い話ですが、実際にこんなトラブルが…
- オイルに水が混ざって乳化 → 潤滑性能ダウン!
- 錆びてピストンが動かない → エンジン焼き付き!
- 長時間高回転に耐えられず → 部品が摩耗!
どれも修理代が高くつくパターンですね…
船外機には専用オイルを入れた方がよい?
船外機には専用オイルを入れた方がよいのか?と言う問題ですが、一度まとめましょう!
粘度が同じでも、船外機と車ではオイルの設計思想が違う
船外機用オイルには「FC-W」規格があり、海水・高回転に特化
車用オイルを使うとサビ・焼き付き・エンジン故障の原因になる可能性も
つまり、必ず「FC-W」規格の船外機専用オイルを使おう!というのが推奨中の推奨です。
しかし、いざFC-Wを使うとなると粘度が違ったり、高価だったりで使う機械ってあまりないですよね。
そんな時に使うのがヤマハ純正のマリンオイルです。次で解説します。
ヤマハ純正!YAMALUBE(ヤマルーブ)マリンオイル SL[10W-30]のご紹介
さて、実は今まで散々「FC-W」規格のお話しをしてきましたが、でもヤマハがAPI規格のマリンオイルめっちゃゴリ押しで販売してるじゃん!って言われると思うのでちょっと説明します(笑)
私も愛用していますが、船外機をヤマハで揃えている方に根強い人気の純正オイルがこちら↓
【YAMALUBE マリンオイル SL(10W-30)】


このオイルのポイント!
- ヤマハ純正なので船外機との相性抜群!
- 潤滑性能や防錆性能は、マリン専用設計
- 粘度は10W-30で、気温変化にも対応しやすい
- 信頼性と入手性に優れ、日本国内での取り扱いも豊富
注意点:FC-W規格ではありません!
「YAMALUBE マリンオイル SL」はマリン専用に開発されたオイルですが、
アメリカNMMAが定めるFC-W規格には適合していません。



じゃあ、だめなの?



用途によります!
YAMALUBE マリン SLとFC-Wオイルの比較表
比較項目 | YAMALUBE マリンオイル SL (ヤマハ純正) | FC-W規格オイル (例:ヤマルーブ マリンプレミアムなど) |
---|---|---|
用途 | 船外機用(ヤマハ船外機向け) | 船外機用 |
規格 | API SL(自動車用相当) | NMMA FC-W(船外機専用) |
防錆性能 | ◯(マリン専用設計) | ◎(塩害環境に対して試験済) |
泡立ち防止 | △(記載・試験基準なし) | ◎(高回転でも泡立ちにくい) |
水質への配慮 | △(明記なし) | ◎(低リン・低硫黄・環境対応) |
対応メーカー | 主にヤマハ船外機 | スズキ・ホンダ・トーハツなど全対応の可能性大(粘度は要確認) |
おすすめ使用環境 | 港内・沿岸・短時間の釣行など | 外洋・長時間航行・過酷な海域など |
価格帯(目安) | やや安価(純正信頼性◎) | 高価(広範囲対応) |
安心感・保証対応 | ヤマハユーザー向けには安心 | すべてのメーカーで安心・世界基準 |
ちなみに、YAMALUBE マリンプレミアムは両方の規格を取得しているため、信頼性の高いマリンオイルと言えます。


補足ポイント
- YAMALUBE マリン SLは「ヤマハの設計思想に基づく船外機専用オイル」ですが、FC-W規格のような第三者認証はないため、他社製船外機で使用する際は注意が必要です!
- 一方、FC-W規格オイルはNMMAによる試験をクリアしているため、メーカーを問わず「中立的な品質保証」があります。
どっちを選べばいいの?
あなたのタイプ | おすすめオイル |
---|---|
ヤマハ船外機ユーザー、使用は港内中心 | YAMALUBE マリン SL(コスパと信頼) |
スズキ・ホンダ船外機、長時間の外洋航行もあり | FC-W規格オイル(安心の国際基準) |
不安があるから間違いない方を選びたい | FC-W規格オイル |
ただ、注意しなければならいないのが、FC-W規格に適合しているからと言ってオイル粘度が船外機の推奨と違うのを選ぶのは違うのことはしっかり覚えておきましょう。
YAMALUBEマリンオイル SLこんな方にはおすすめ!
- ヤマハ製の船外機を使っている(特に沿岸・港内利用)
- 長距離航行や外洋走行ではない
- 定期的にオイル交換をしている
- メーカー純正品で揃えたい派!
安心のヤマハ純正だけど、規格の違いは理解して選ぼう!
「YAMALUBE マリン SL」は、ヤマハがマリン用に設計した高品質な純正オイルですが、
厳格なFC-W規格に適合していない点は使用前に確認しておくと安心です。
オイル選びは、船外機を長く安全に使うための“投資”です!
自分の使い方に合った1本を、しっかり選びましょう!
地元情報:北海道・東北のマリンレジャーを安全に!
北海道・東北の海は美しくて釣りも最高ですが、潮風や寒暖差の影響を受けやすいエリアです。
特に錆びやすい環境ではあるので、防錆性能の高いFC-Wオイルやメーカー推奨オイルは絶対条件です!
最後に
船外機って、調子のいいときは絶好調なのに、
いざというときに壊れると「命に関わる」こともあります…。
だからこそ、見えないところのメンテナンス=オイル交換は超重要です!
「なんでもいいや〜」じゃなくて、
ちゃんと選んで、ちゃんと守って、ずっと海を楽しんでいきましょう!