マグロ釣り、楽しいけど…長時間のリール巻きで腕がパンパン!って経験、ありませんか?あの握力の限界って、どうにかならないの?なんて思いますよね。実は、釣り中に握力がすぐに疲れてしまう原因って、ロッドやリールの握り方や筋肉の使い方に秘密があるんです。特に、ロッドを握っているときの前腕の筋肉がどんどん疲れてしまうんです。今回は、筋トレが大好きな私が、そんな握力や前腕の疲れを解消するためのトレーニング法を紹介します!これで、次の釣りではバッチリ握力をキープできるかも!?
実はマグロ釣りには筋力が人並みであれば筋トレはいらない
実は最初にトレーニング方法を紹介します!と言っておきながら、いきなりこの見出しはないでしょ!(笑)と思う方も多いと思いますが、非常に現実的で大前提なお話をします。
まず、

マグロ釣りをするために筋トレは必要ないです!
これは潮流爆速の津軽海峡で100kgを余裕で超えるマグロと実際に船のフォロー無し、単独ファイトでキャッチしたこともある私の経験上の話です。実は3桁マグロキャッチする前から筋トレなんていらないよ。120kgとか目標にしちゃだめ。簡単だから誰でも釣れる。って周りからは言われていたのですが釣ってみて本当でした。もっと壮絶なバトルをイメージしてたのに…。
逆に筋トレが必要なぐらい体力を使われる方。何かがおかしいです。それはファイト中の体勢だったり取り回しだったり、ロッドの使い方だったり。筋肉を使いまくってのファイトはまず長い時間できません。
しっかり効率よく楽しながらプレッシャーをかけていれば、時期や潮の速さにもよりますが、100キロ越えても20~30分あれば大丈夫でしょう!
1時間も2時間もかかる方は、筋トレ前にその何かを最初に疑った方がいいです。(フックのかかりどころは別として)ファイトが始まって一分ぐらいで既にハァハァしてる方は、うん、厳しいかな、って思いますよ(笑)
それを大前提に、筋力があればもう少し楽に強くファイトができる。ってことで話を進めたいと思います。
マグロ釣りで握力が尽きやすい理由とは?
なんだかんだで、マグロの引きに耐えるって本当にすごい力を使いますよね。ムリシャリ時間ロッドを握ったり、リールを巻き続けると、手や腕の筋肉が「これ以上は無理!」って言い出すんです。特に、ロッドを握るときも前腕に大きな負担がかかります。ずっと握っていると、血行が悪くなり、筋肉の緊張状態が長くなると疲れてきちゃうんですね。
なので、ファイト中にはずっと力を入れ続けないで、前腕の緊張を定期に解きながらファイトする必要があります。
これが長時間ファイトの第一歩です。
筋肉がどんな風に動いている?「アイソメトリック」「エキセントリック」「コンセントリック」ってなに?





筋肉ってどんな風に動いてるか少し説明しますね。
- アイソメトリック:筋肉を伸ばしたり縮めたりせずに、力を入れ続ける運動です。この状態では筋肉が収縮しているものの、動かず、一定の力を持続することになります。たとえば、ロッドを握っている状態やリールを巻いている時に、前腕の筋肉が長時間そのまま力を入れている状態が、まさにアイソメトリックです。このトレーニングは、持続的に筋肉を使い続けるため、筋肉の耐久性や持久力を向上させるのに最適です!
- エキセントリック:筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する動きです。たとえばリールを巻いた後、力を抜くときに使われます。
- コンセントリック:筋肉が縮みながら力を発揮する動きです。ロッドを強く握ろうとしたり、リールを巻くときの腕の動きがこれに当たります。
アイソメトリックは、釣りのように長時間筋肉を使い続ける活動において特に重要です。筋肉を動かさずに力を入れ続けることで、耐久力を高め、握力や前腕の筋肉を効率よく鍛えることができます。
アイソメトリック運動の重要性
アイソメトリックトレーニングの最大のポイントは「筋肉の持続的な収縮」です。釣りのように一定の姿勢で力を入れ続ける動作には、このアイソメトリック運動が重要になります。特に、長時間ロッドを握っているときやリールを巻いているとき、アイソメトリックが効いているおかげで筋肉の極端な疲労を抑え、持久力を維持できるんです。
持久力が向上することで、釣り中に腕が疲れやすくなる問題を解決でき、より長く集中して釣りを楽しむことができるようになります。腕の疲れを感じることなく、マグロのような大物を釣るために、アイソメトリック運動はとても効果的です。
握力には3種類ある!クラッシュ・ピンチ・ホールドとは?
前に述べたことと少し被る内容になりますが、実は握力には3つの種類があるんです。全部まとめて「握力」と呼ばれがちですが、使う筋肉やシーンがちょっとずつ違います。
クラッシュ(Crush)


ぎゅ〜っと握り込む力のこと。
ハンドグリップやペットボトルをギュッと握るような動作で使うのが「クラッシュ握力」です。指全体でしっかり握り込むときに発揮される力です。
- 釣りでいうと…リールのグリップを握りしめるときや、ファイト中に手元がブレないように支えるときに使われます。
- 日常でいうと…握手、ドアノブを回す、ハンドグリップを潰す動作など。
→「握る力」の中でも、一番パワフルでわかりやすい握力ですね!
ピンチ(Pinch)


指先と親指でつまむようにして物をつかむ力。
ピンチ握力は、親指と人差し指・中指などを使って、薄いものや小さいものをつまんで持ち上げる力のことです。
- 釣りでいうと…針を結ぶときや、小さなジグをピックアップするとき、ルアー交換時などに活躍します。
- 日常でいうと…お札をつまむ、クリップを開ける、スマホを片手でつまんで持つときの感覚です。
→ピンチ力が弱いと、小さな道具を扱うのが雑になったり、細かい作業が疲れやすくなるんです。
ホールド(Support or Hold)


何かを持ち続ける、つかんだまま耐える力。
ホールドは、握った状態を「長時間キープする力」です。クラッシュやピンチのように瞬間的な力じゃなく、「ずっと持っておく」耐える力のことですね。
- 釣りでいうと…ロッドを握ったまま何時間もリールとロッドをキープしているときがまさにホールド力!
- 日常でいうと…買い物袋を何分も持ち歩く、鉄棒をつかんでぶら下がる、筋トレで懸垂をキープするなど。
→ホールド力が強いと、長時間の釣りでも「握り疲れ」にくくなります!
マグロ釣りで重要なのは?
マグロのような超大物とのファイトでは、基本的にこの3つ全部が必要です!
・一気に引き寄せる瞬発力=クラッシュ
・細かい作業の操作性=ピンチ
・長時間握り続ける持久力=ホールド
どれが欠けても、釣果に影響するんです。だから、握力は「ただ強く握る」だけじゃなく、バランスよく3種類を鍛えることが大切です!
ただ、あえて言うのであればマグロ釣りにおいて、やはりホールド力は非常に重要な力になります。
ロッドの握り方のコツ
強く握らない引っ掛ける
私もよくやってしまうのですが、ボン!とマグロが出てきて、興奮するとおいっきりロッドを握って耐えてしまうんですね。そのまま1分ぐらい経過すると



あ、やってしまった…
ってなるんです。この時点で気が付いたら結構握力を消費してたりするもんです。
ヒットして数十秒はマグロが落ち着かないので、テンションを緩めないために、ギュッとロッドを握り続けてしまうのは仕方が無いのですが、そんな時も脱力は大事だったりします。


実はロッドを立てるにしても、ストレートにするにしても、握るって感覚より関節に引っ掛ける感覚が必要だったりします。特にストレートの場合リールフットに
浅く握らない深く握る
ちなみにですね、ロッドを浅く握るとどんな事が起こるかというと、指先の細かい筋肉を沢山使うことになります。
細かい筋肉は当然非力ですので、余計に力を使う事になるんですね。
なので、ロッドは浅く握らないで深く握って指全体で包み込むことを意識した方がいいです。




ただ、この時手首を巻き込むような握り方をすると逆に前腕内側の力を消費してしまうので、筋力で握るってよりは骨格で握るを意識した方がいいですね。
握力は薬指がカギ
人間面白いことに物を強く握ろうとした時、薬指がカギになります。
どう言う事かと言うと、親指、人差し指、中指の三本で物を握った時、手首周りの可動のしやすさは向上するのですが、握力が弱まります。




逆に親指、人差し指、中指に薬指を足した四本で物を握ると出力は大きくなりますが、手首周りは可動しずらくなります。
なので、魚の泳ぎに身を任せる時はグリグリと手首を動かしやすい親指、人差し指、中指の三本を意識、(リールに小指薬指を引っ掛ける人も多いと思います)ガチっと握りたい時は薬指を稼働させることを意識すると強く握れたりします。
マグロ釣り前にやっておきたい!握力強化の実践トレーニング


マグロ釣りの前にちょっとやっておきたいトレーニング!例えば、ハンドグリップを使って握力を鍛えたり、ダンベルで前腕の筋肉を強化したり。ちょっとした準備で、釣り中の握力がグンと持続するようになりますよ。リールを巻いているときに、「あ、これで疲れない!」って感じられる瞬間がきっとあります!
握力を強化するためには、前腕や手の筋肉を鍛えることが大切!以下のアイソメトリックトレーニングを取り入れれば、前腕の持久力を大幅にアップさせることができます。
ハンドグリップトレーニング


前腕の握力を強化するための定番トレーニングです。これでロッドを握るときの筋肉の持久力が大幅に向上します。
- 方法: ハンドグリップを持ち、できるだけ強く握り込み、その状態を10~15秒キープします。最初は無理せず、3セットから始めましょう。慣れてきたら、握る時間を少しずつ延ばしていきます。前腕と指の筋肉が強化され、ロッドを握っているときの疲労感が減ります。
ロッド握りアイソメトリック


釣りそのものの動作を再現したトレーニングです。ロッドを握るときの筋肉を強化します。
- 方法: バーベルや棒を片手で握り、そのまま10~20秒間握り続けます。このとき、指と前腕の筋肉を意識して力を入れ続けることが大切です。握力の持続力が向上し、長時間の釣りでも腕が疲れにくくなります。これを3セット行い、前腕の筋力を強化しましょう。
- 方法2:近所の公園に行って鉄棒にぶら下がるだけでもOKです!
ダンベルリストカール




前腕の筋力を鍛えるために、ダンベルを使ったリストカールを行います。これにより、ロッドを握っているときの前腕の疲労が軽減されます。
- 方法: 座った状態で、ダンベルを片手で握り、腕を膝の上に乗せます。手のひらを上に向けて、ダンベルを握ったまま、手首を上げ下げします。20~30回を1セットとし、3セット行います。手首と前腕の筋肉が強化され、握力を維持する力がアップします。
逆リストカール




リストカールの逆の動きで、前腕の外側を鍛えます。これにより、ロッドを握る力がさらに強化され、握力が持続しやすくなります。
- 方法: ダンベルを両手に持ち、腕を膝に乗せて手のひらを下に向けます。そのまま手首を上下に動かします。10~15回を1セットとして、3セット行います。これで前腕の外側が強化され、よりバランスの取れた握力が作れます。


スピナーボールを使ったトレーニング


野球とかやられていた方なら見た事あると思いますが、スピナーボールを使ったトレーニングは非常に有効です!
これは私も取り入れてるトレーニングですが、非常に効きます(笑)
もうトレーニングしてる最中に辛くて笑ってしまうぐらい…。
利き腕では無い方の手でやるのにコツが必要です。また、オートスタートのボールを選ぶと非常に効率的で楽にトレーニングができます。ホールド力のトレーニングに非常に有効的です。
- 方法:ボールを握ってスピナーをスタートさせ後はグリグリを手首を回すだけ!
握力を補助する裏技
パワーグリップ
それでもどうしても握力に自信の無い方。
こっそり握力を補助するアイテムをご紹介します。


これ、パワーグリップって言います。
筋トレしてる方なら見た事あると思います。主に懸垂やデッドリフトで数百キロなんて重量のバーベルを持つ時に使います。これを使ってロッドを巻き込むように握ると全然力を入れなくても強く握ることができます。
ちなみにパワーリフティング元世界記録保持者のパワーチューブウッシー監修のパワーグリップは薄くて滑らなくて非常に使いやすくてオススメできます。




正直私は邪魔くさいので使ったことありませんが、体力に自身の無い方、試してみてください。
ナブラを追いかけてる際にレールを握って振り落とされないようにする時も役に立つかもしれません(笑)
ちなみに釣りで使ってる方は見たことがないです(笑)
親指を巻き込んだフック
さて、独特な握り方も伝授します。



「フック」
って言います。
普通こんな感じでロッドを握ると思いますが




親指をロッドに巻き込んだ握り方もあります。
こうすることで、ロッドがすっぽ抜けずらくなったりするのですが、人によっては指が短かったり、親指の関節が痛くなったり不向きな方がいらっしゃいます。このへんは試してみて、自分に合わないな~って方にはおすすめできません。
まとめ:握力を維持して、長時間の釣りも楽々クリア!
マグロ釣り中に握力がつきる原因の第一は、ロッドの握り方や使い方、そして体勢です。また、筋肉の使い方とトレーニング不足にありました!でも、しっかりトレーニングをして握力を強化すれば、長時間の釣りでも疲れずに楽しめるはずです。今すぐ取り入れられる簡単なトレーニングで、次のマグロ釣りをもっと楽しく、そして効率的に釣りましょう!