小樽 南防波堤は釣り禁止になる?立入対策強化の経緯を時系列で解説

小樽港の南防波堤の今後と立入禁止強化を伝えるアイキャッチ画像

小樽港で釣りをしている人にとって、かなり気になるニュースが飛び込んできました。

2026年10月20日付の読売新聞の記事で、南防波堤は以前から立入禁止。看板強化・トラロープ設置・はしご撤去の対策強化が報じられましたね。

「えっ?南防波堤って、そもそも立入禁止じゃなかった?」

そう思った人も多いですよね。

実はその通り。南防波堤は今回初めて立入禁止になったわけではなく、以前から立入禁止の場所でした。

ところが実際には多くの釣り人が利用しており、小樽市も過去の記者会見で、一定の条件のもとで立入りを「容認してきている」と説明しています。

シロ

つまり「昨日まで自由に入れた場所が、突然禁止になった!」という話ではないんです。ここを最初に押さえておきましょう!

では、なぜ今になって南防波堤の立入対策が強化されることになったのでしょうか?

今回は、小樽市が公開している議会の会議録や市長記者会見の記録をさかのぼりながら、ここまでの流れを時系列で追ってみます!

目次

まず結論!南防波堤では何が変わる?

小樽港南防波堤で立入禁止対策としてはしごを撤去する作業員のイメージ

2026年10月20日付の新聞記事によると、小樽市は重要文化財となった小樽港防波堤施設のうち、南防波堤について立入対策を強化する方針です。

記事では、これまでの立入禁止表示に加え、次のような対策が紹介されています。

  • 立入禁止看板の文言をより強くする
  • トラロープを設置する
  • 防波堤の段差に置かれていたはしごを撤去する

さらに記事では、南防波堤で過去3年間に転落や転倒などがあり、消防への出動要請が9件あったことも紹介されています。

サクラ

看板だけではなく、実際に「入りにくくする」対策まで進むということですね。

一方、記事では北防波堤については従来どおりの対応を続けるとされています。

つまり、北防波堤と南防波堤を一律に同じ方法で規制強化するわけでないと読み取れます。

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2020年|実は昔から「防波堤と釣り」は課題だった

ここから時間を少し巻き戻してみましょう。

2020年、小樽市では将来の小樽港の姿を考える「小樽港長期構想」が検討されていました。

その素案を見ると、若竹地区について「緑地整備(釣り施設等)」という考えが示されています。

つまり小樽市は、港を物流だけに使うのではなく、市民が海と親しめる場所として活用することも以前から考えていたんですね。

ところが、パブリックコメントでは南防波堤について、立入禁止なのに釣り施設として利用することの安全性や管理方法をどう考えるのか、という趣旨の意見も出ています。

小樽市はこれに対し、港湾施設を釣り施設として開放する場合には、必要な安全対策や管理運営方法を検討し、関係機関と協議する必要があるという考えを示しました。

シロ

つまり2026年になって突然出てきた問題ではなく、少なくとも2020年には「釣りに使われている港をどう安全に扱うのか?」という課題が出ていました。

▶ 小樽港長期構想(素案)に対する意見と小樽市の考え方【小樽市公式PDF】

2024年12月|市議会でも「釣り場」の議論

小樽市議会で南防波堤の釣り場について議論する議員のイメージ

続いて2024年12月17日。

小樽市議会の経済常任委員会でも、小樽港の利活用や釣り場について議論されています。

会議録では、色内埠頭公園周辺について、整備が進めば「釣り人にとっては非常に有用な、有意義な釣り場」になるという趣旨の発言も確認できます。

つまり小樽市では、「釣り人を締め出すかどうか」だけではなく、港を市民が利用できる場所としてどう整備するのかという議論も以前から行われていました。

サクラ

「釣り禁止!」だけが議論されてきたわけではないんですね。安全に楽しめる場所を作る考えも以前からあったわけです。

▶ 2024年12月17日 小樽市議会・経済常任委員会会議録【小樽市公式PDF】

2025年10月24日|防波堤が重要文化財へ

そして2025年10月24日、大きな動きがありました。

国の文化審議会が、「小樽港防波堤施設」を重要文化財に指定するよう文部科学大臣へ答申したのです。

対象になったのは、北防波堤・南防波堤・島防波堤の3施設です。

小樽港の防波堤は明治から大正期に造られ、100年以上にわたって小樽港を守り続けてきました。

つまり、それまでの「普段使っている港」という側面に加えて、国として保存していく価値のある歴史的な文化財として改めて注目されることになったわけです。

2025年10月29日|読売新聞が立入りについて質問

小樽市長記者会見で南防波堤の釣りについて質問する新聞記者のイメージ

重要文化財指定の答申から5日後。

2025年10月29日の小樽市長記者会見で、今回につながる重要なやり取りがありました。

小樽市の公式記録を見ると、質問したのは読売新聞です。

読売新聞は、防波堤が立入禁止になっている一方で、実際には釣り人などが立ち入っている状況について質問しました。

これに対して市側は、南防波堤について「厳密に排除するという方法を今はとっていない」と説明しています。

さらに港湾業務課長は、小樽港では古くから一般の人や釣り客が防波堤やふ頭に入ってきた経緯があり、港湾活動への支障や明らかな危険行為があれば退出を求める一方、

「マナーや安全意識を持って、立ち入っている前提のもと、容認してきている」

と説明しています。

シロ

ここはかなり大事!「立入禁止」と表示していても、実際には一律に排除してこなかったことを、市自身が公式に説明しているんです。

ただし、市側はこのとき、安全面などで見過ごせない状況が出てくれば、管理方法を見直す可能性があることも説明しています。

今振り返ると、この発言はその後の流れを考えるうえで重要です。

▶ 2025年10月29日 小樽市長記者会見記録【小樽市公式】

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2026年1月15日|正式に国の重要文化財へ

そして2026年1月15日。

北防波堤・南防波堤・島防波堤からなる小樽港防波堤施設が正式に国の重要文化財に指定されました。

所有者は国(国土交通省)で、南防波堤については小樽市が管理を委託されていると、市の記者会見でも説明されています。

小樽市の文化財紹介ページにも現在、「防波堤は越波等により危険なため立入禁止です」と明記されています。

サクラ

ここで注意!重要文化財になった1月15日から急に立入禁止になったわけではありません。もともと立入禁止だった場所です。

ちなみに、重要文化財に正式指定された直後には、「小樽港の釣りは今後どうなるのか?」という視点で記事を書いています。

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当時は「今後、立入ルールが明確化される可能性がある」と予想していましたが、今回の南防波堤の対策強化を見ると、その後の動きが少しずつ具体化してきたことが分かります。

▶ 小樽市「小樽港防波堤施設」国指定重要文化財

2026年3月30日|今度は「看板やバリケード」の話が出る

小樽市港湾室で南防波堤の注意喚起看板やバリケード設置を検討するイメージ

そして今回の規制強化につながる大きな動きが、2026年3月30日の市長記者会見です。

ここでも質問したのは読売新聞でした。

前年10月に話題になった立入禁止区域の管理について、その後どのような進展があったのかを質問しています。

これに対して市長は、まず「運用については今までと変更はない」と説明しました。

ところが続けて、港湾室で新たな注意喚起看板やバリケードなどの設置を検討していることを明らかにします。

シロ

ここで流れが少し変わります!2025年10月は「今の管理をすぐ変えない」。2026年3月には「看板やバリケードを検討」まで進みました。

ただし、この時点で市長は「全部入れなくしてしまおう」と単純に考えていたわけではありません。

実際に多くの釣り人が利用していることを踏まえ、立入禁止だからといって一律に禁止してしまうことが適切なのかについても、検討する必要があるという趣旨の発言をしています。

2026年3月時点ではこんな状態!

  • 従来の運用はまだ続いていた
  • でも新しい看板やバリケードを検討していた
  • 多くの釣り人が利用している実態も考慮していた
  • 今後の管理方法を引き続き検討していた

▶ 2026年3月30日 小樽市長記者会見記録【小樽市公式】

2026年10月|南防波堤は実際に対策強化へ

そして2026年10月20日の報道につながります。

南防波堤について、看板だけではなく、トラロープやはしごの撤去など、実際に立入りを防ぐ方向へ一歩踏み込んだ対策が示されました。

さらに過去3年間で、転落や転倒などによる消防への出動要請が9件あったことも報じられています。

ここまで時系列で並べると、突然方針が変わったわけではないことが分かります。

スクロールできます
時期小樽港と釣りをめぐる動き
2020年小樽港長期構想で釣り施設等を検討。立入禁止区域を釣り施設として利用する場合の安全面も課題に
2024年12月市議会で港の利活用や釣り場について議論
2025年10月24日小樽港防波堤施設を重要文化財に指定するよう文化審議会が答申
2025年10月29日読売新聞が立入禁止区域の利用について質問。市は一定の条件で容認してきたと説明
2026年1月15日小樽港防波堤施設が国の重要文化財に正式指定
2026年3月30日市長が新しい看板やバリケードなどの設置を検討していると説明
2026年10月南防波堤について立入対策を強化する方針が報じられる

「重要文化財になったから釣り禁止」はちょっと違う

ここまで読むと、ひとつ大切なことが見えてきます。

「重要文化財になったから、そのせいで釣り禁止になった」という単純な話ではありません。

南防波堤は、重要文化財になる前から立入禁止でした。

その一方で、多くの人が実際に利用しており、小樽市も一定の条件のもとで容認してきた経緯があります。

そこへ重要文化財指定の話が重なり、立入禁止と実際の利用の違いが改めて注目されました。

そして2026年3月には看板やバリケードの検討が始まり、10月には南防波堤について具体的な対策強化が報じられた、という流れです。

サクラ

「文化財になったから突然ダメ!」ではなく、もともとあった安全管理の問題が改めて大きくなった、と考えた方が分かりやすそうです。

じゃあ、なぜ南防波堤だけ強化するの?

ここは釣り人として一番気になるところですよね。

新聞記事では、南防波堤で過去3年間に転落や転倒などによる消防出動要請が9件あったことが紹介されています。

一方、北防波堤については従来どおりの対応とされています。

ただし、どの事故や出来事が最終判断にどの程度影響したのか、誰がいつ最終的な方針を決めたのかについては、今回確認した公開資料だけでは詳しく分かりません。

シロ

私もこれ以上は調べられなかったのですが、公開されてる資料を読み取る限りこのような経緯なのかなと思っています。

小樽市は「釣りそのものをなくしたい」わけではなさそう

では、小樽市は港から釣り人を全部追い出したいのでしょうか?

過去の資料を読む限り、そう単純な話でもありません。

小樽港長期構想では「釣り施設等」の整備についても検討されています。

市議会でも、港を市民が楽しめる場所として活用することや、釣り場について議論されてきました。

ただし、正式に「釣りをしていい場所」として開放するとなると、手すり、安全設備、管理責任、老朽化対策、救助体制など、クリアしなければならない問題がたくさんあります。

サクラ

「なんとなく釣っている場所」と「行政が安全を確保して正式に開放した釣り場」は、まったく別物なんですね。

釣り人として考えたい「これから釣り場をどう残すか」

小樽港で安全に釣りを楽しめる場所を未来に残すイメージ

今回の南防波堤の話は、小樽だけの問題ではないと思います。

転落事故、ゴミ、迷惑駐車、漁業者や港湾利用者とのトラブル。

一人ひとりは「自分だけなら大丈夫」と思っていても、それが積み重なると、管理する側としても無視できなくなってしまいます。

そして一番残念なのは、安全やマナーを守っている釣り人まで、釣りを楽しめる場所を失ってしまうことです。

だからこそ、「禁止するか、しないか」だけではなく、安全に釣りを楽しめる場所をどう残していくのかという議論も進んでほしいところです。

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まとめ|南防波堤の対策強化は突然ではなかった

小樽港南防波堤の立入対策強化の経緯と今後の釣り場を考えるイメージ

今回、小樽市が公開している資料をさかのぼって調べてみると、南防波堤の対策強化は、ある日突然決まった話ではないことが分かりました。

もともと南防波堤は立入禁止。
それは、利用するほぼ、全ての釣り人が理解してるものと私個人は思っています。

でも実際には多くの釣り人などが利用し、小樽市も一定の条件のもとで容認してきました。

その後、小樽港防波堤施設の重要文化財指定をめぐって管理方法が改めて注目され、2026年3月には看板やバリケードなどの検討が明らかになります。

そして2026年10月、南防波堤について看板の強化、トラロープ、はしご撤去など、より具体的な立入対策へ進むことが報じられました。

シロ

釣り場が減るのは釣り人として本当に残念。でも事故が起これば、管理する側が安全対策を強めるのも分かります。だからこそ「安全に釣りを楽しめる場所をどう残すか」まで話が進んでほしいですね!

サクラ

小樽は港と街がすごく近いまち。これからも釣り人と港がうまく共存できる方法が見つかるといいですね!

今回確認した小樽市の公式資料

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