サンマってどんな魚?回遊ルートと北海道で寄りやすい水温

背景に夜投光器の下で釣り人が釣りをしている。 釣ったサンマが氷の入ったカゴの中に入っている画像

こんにちはシロです!サケの事なら知ってるぜ!って方は世の中たくさんいらっしゃると思いますが、サンマって実は知ってるようであまり知られていませんよね。
今日は、釣り人の視点も交えながらサンマがどんな魚で回遊ルートで生きているかを、できるだけやさしく解説したいと思います!

「スーパーで見るサンマって、どこから来て、どうやって北海道まで寄ってくるの?」
そんな疑問を、公式な研究やデータをもとに分かりやすくまとめました。


目次
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サンマってどんな魚?

スーパーでもおなじみのサンマ。実は世界の海でも珍しい「細長いミサイル型」の魚で、分類的には「ダツ目サンマ科」に入ります。
学名は Cololabis saira(コロラビス サイラ)
“サイラ”という名前、北海道や東北の一部では昔から呼び名として残っています。

サンマ科の魚は、体が薄くて長く、胸ビレが大きいのが特徴で寿命は最長で2年ほど。
水を切るように泳ぐのが得意で、群れで移動しながら小さなエビやプランクトンを食べて成長します。
実は、よく似た仲間に「ハダカイワシ科」や「トビウオ科」がいますが、サンマは背ビレが体の後ろ寄りにあって、胸ビレが長いなど、細かい部分でちゃんと区別されます。

さらに

  • 「細長い形=水の抵抗が少ない」
  • 「群れをつくる=敵に狙われにくい」
  • 「高速で泳げる=遠くまでエサを探しに行ける」
サクラ

“海で生き抜くための性能”を持った、かなり賢い生き物なんだね!

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サンマを体で見分けるポイント

●細長いロケット型の体
●背ビレが後ろ寄り
●胸ビレが長くて大きい
●下アゴが少し長い
などの特長を見れば「これがサンマだ」と見分けやすいです。

もう少しだけ豆知識

・サンマは回遊魚の中では比較的表層(海の浅い層)を泳ぐタイプ
・夜に光へ集まる習性があり、漁業では集魚灯(ライト)で寄せて獲ります
・焼くと炭火の上で脂が落ちて“煙が香りに変わる”のは、夏に北で太るサンマならでは

ちなみに、国際的な資源評価の報告書でも、サンマを「表層性で広く回遊する魚」と説明しており夏は寒流の親潮側、冬は暖流の黒潮側と季節で海を使い分ける生き物として扱われています

  • 寿命はおよそ2年ほど。
  • 春から夏にかけてグッと成長して、秋にはよく肥えて釣れます。
  • 主なエサは動物プランクトンや小さなエビの仲間(オキアミなど)。
  • 秋に油が乗るのは、夏を北の海で“食べて太った”から。
レイン

あぁ…光を見つけるとついつい、引き寄せられる…。

※参考:北太平洋漁業委員会の報告書(North Pacific Fisheries Commission:Stock assessment report for Pacific saury)より
「夏は北海道周辺の親潮(寒流)の海でエサを食べ、冬は黒潮側で卵を産む」という回遊パターンが確認されています。


サンマの回遊ルートは「季節の旅」

サンマは日本近海を大きく動きまわる“回遊魚”です。
ざっくり言うと、季節でこんな旅をしています。

サンマの回遊イメージ 夏から春にかけて北海道沖から南下、秋は三陸沖にいるイメージ画像
サンマ回遊イメージ

夏(北海道〜千島周辺)

・海水温が低い「親潮」の海へ北上
・ここはエサが豊富で、サンマの成長ゾーン
→秋に脂がのるのは、この時しっかり食べるから

シロ

夏はモリモリ食べて寒くなるころには脂ノリノリですね!

秋(10月ごろ〜)

・沖の方から、だんだん日本沿岸に寄ってくる
・漁師がよく言う「サンマが寄った」という状態
→北海道でも水温が合うと岸近くで漁が成立

サクラ

北海道だと秋も終わるころに港に入って来るよね!

冬(黒潮・南のあたたかい海)

・黒潮や黒潮の流れの先で産卵
→ここで産まれた若いサンマが、また春に成長して北を目指す
※サンマの産卵期は長く9月から翌年の6月まで続くとされています。(Watanabe and Lo 1989)
※産卵場所は日本近海から東日本沖合と広範囲

レイン

産卵期はメチャ長いのです!

※参考:North Pacific Fisheries Commission:Stock assessment report for Pacific sauryの要点として「夏は親潮海域で索餌(エサを食べ)、冬は黒潮・黒潮続流域で産卵する年周期」が示されています。


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北海道に“寄りやすい水温”の目安

シロ

ここは釣り人が一番気になるところ。

研究データで、北海道周辺でサンマが実際に漁獲されていた表面水温を調べると、およそ11〜17℃の海域でよく見つかっています。

採集日緯度・経度表面水温(℃)
8月27日43°17′N 157°21′E16.6℃
9月8日41°59′N 159°42′E17.0℃
9月20日43°37′N 161°17′E13.9℃
10月7日43°13′N 153°22′E17.4℃
10月15日42°06′N 150°39′E13.6℃
10月28日42°21′N 149°19′E11.2℃
11月4日42°16′N 145°15′E12.6℃

※参考:North Pacific Fisheries Commission:Stock assessment report for Pacific sauryより

・11℃より低いと冷たすぎ
・20℃近いと逆に温かすぎ
→ちょうど“ひんやりしているけど、エサも豊富”な帯
しかし、北海道の港に入って来る時期はもう少し水温は低くなっている可能性大

※あくまで「目安」であり年によってズレます。
海は毎年違うので、同じ場所・同じ時期でも状況は変わります。


わかりやすくイメージできるようにすると…

  • 夏:北海道の冷たい海=サンマの食べ放題バイキング
  • 秋:食べ終わって、だんだん日本の沿岸へ寄ってくる
  • 冬:暖かい海で子ども(卵)を残して、次の世代へ

と言う感じがわかりやすいでしょうか?
海の中に「高速道路」みたいな道があるわけじゃありません。
でも、サンマは水温・エサ・潮の流れを感じながら、季節ごとに動く決まった“旅のリズム”を持っています。


北海道でサンマ釣りをする人へ

CHECK
海水温をチェック

11〜17℃あたりは狙いどころ。地元の漁獲情報や海況図を参考にすると精度が上がります。
しかし、北海道の港に入って来る時期はもう少し水温は低くなっている可能性大です。

CHECK
投光器の使用

サンマは光に集まりやすい習性があるので投光器があると足もとに寄りやすいです。

CHECK
ベイトサイズに合わせる

基本的にサビキが有効。ジグサビキで広く誘うのもアリ。
※人が多い場所ではジグサビキは事故防止のため使用しない方が◎


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まとめ

サンマの回遊・超まとめ
夏:北海道周辺でエサを食べて太る
秋:沖の方から日本沿岸へ寄ってくる
冬:黒潮側の暖かい海で産卵
北海道に寄りやすい水温の目安は11〜17℃だが、港に入って来る時期はもう少し水温は低くなっている可能性大

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