皆さん、こんにちは!今回は、北海道でのイカ釣りにおける「ひっかけ釣り」が合法なのか違法なのかについて調べてみました!釣りを楽しむ上で、ルールやマナーを守ることはとても大切です。特に「ひっかけ釣り」が違法か合法かを理解することで、安心して釣りを楽しむことができます。
ひっかけ釣りとは?
「ひっかけ釣り」とは、一般的に魚やイカを餌やルアーで誘うのではなく、針を直接ひっかけて捕る釣法を指します。具体的には、釣り竿を大きくしゃくり上げ、針を水中の魚やイカにひっかける方法です。この釣り方は、エサ又はルアー等の誘引物により水産動物を誘引し、釣針にかからせ採捕する一般的な釣りとは異なります。魚やイカを意図的(能動的に)にひっかけるため、一般的な「釣り」ではないという事です。
北海道における引っ掛け釣りの法的規制
法律における規則とは、特定の法律や条例を実施するために、行政機関が定める詳細なルールや手続きを指します。規則は、法律の範囲内で具体的な運用方法を示すものであり、国や地方自治体の機関が制定することが一般的です。
規則の特徴
- 法律や条例の補完
- 規則は、法律や条例の具体的な適用方法を定めるために作られます。
- 例えば、「労働基準法」が労働時間の基準を定めている場合、「労働基準法施行規則」がその具体的な運用方法を示します。
- 行政機関が制定
- 規則は、国の各省庁や地方自治体(都道府県、市町村)などの行政機関によって制定されます。
- 国の規則は「省令」や「施行規則」などと呼ばれ、地方自治体の規則は「条例」に基づいて制定されることがあります。
- 法的拘束力がある
- 規則は法律に基づいて定められるため、法的な拘束力を持ちます。
- そのため、規則に違反すると罰則が適用される場合もあります。
規則の例
- 労働基準法施行規則(厚生労働省)
→ 労働基準法の内容を詳細に定める規則 - 道路交通法施行規則(警察庁)
→ 交通ルールの具体的な運用方法を定める規則 - 地方自治体の規則(市町村)
→ 公園利用、ゴミの分別、公共施設の管理などに関する細かいルール
規則は、法律の枠組みの中で具体的なルールや手続きを定めるものであり、行政機関が制定し、法的拘束力を持つものです。法律を円滑に運用するために不可欠な存在と言えます。
北海道漁業調整規則 第48条1項
北海道では、釣りに関するルールが以前は「北海道海面漁業調整規則」によって定められていたと思うのですが、現在は「北海道漁業調整規則」によって定められています。そこで、遊漁者(レクリエーションとして釣りを楽しむ人)が使用できる漁具や漁法が明確に制限されています。
具体的には、第48条において、定められています。
何人も、海面において、次に掲げる漁具又は漁法以外の漁具又は漁法により水産
動植物を採捕してはならない。(1) 竿釣及び手釣
(2) たも網(網口及び網の長さの最長部が40センチメートル未満のものに限る。)
(3) 徒手採捕引用:北海道漁業調整規則

はい!注目!以下のキーワードがカギになりますよ!
- 竿釣及び手釣り
- たも網(網口および網の長さの最長部が40センチメートル未満のものに限る。)
- 徒手採捕
これ以外の遊漁は基本的に認められていません。



徒手採捕って言うのは手づかみってことね!
北海道漁業調整規則 第36条・第40条
続いて、第36条1項にも注目しました。
内水面において次に掲げる漁具又は漁法によって水産動植物を採捕しようとする者
は、漁具又は漁法ごとに知事の許可を受けなければならない。引用:北海道漁業調整規則
と定められており、その漁具、漁法と言うのが
- 刺し網(次号に掲げるものを除く。)
- 流し網
- 敷き網
- 地びき網
- 船びき網
- はえ縄
- 投網
- どう
- かご
- やな
- たも網(網口又は網の長さの最長部が40センチメートル以上のものに限る。)
- さで網(網口又は網の長さの最長部が40センチメートル以上のものに限る。)
になります。色んな漁具があるんですね。
続いて、第40条とその3項で定められているのが
第40条 何人も、次に掲げる漁法により水産動物を採捕してはならない。
引用:北海道漁業調整規則
何人も、内水面において、やす又はかぎを使用する漁法(引っ掛け釣りを含む。)により
水産動物を採捕してはならない。引用:北海道漁業調整規則
ちなみにフィッシングルール2024 Rule&Manner Web版によれば、ひっかけ釣りと言うのは「かぎ」を使う漁法に該当する。
つまり禁止漁法になる。と言うことにつながります。



なるほど。ひっかけ釣りは「かぎ」を使う解釈なんだ!
これはルアーや餌木などについた針も能動的に動かした場合、それに該当する可能性が非常に高いことを意味していると思って良いかと思います。
しかし、感の良い方であれば既にお気づきであろう。ここに書かれているのは
内水面においての話なのだ!!!
じゃぁ海面ならOKじゃん!!!
って思ったでしょ!?(笑)
答えはNOになる可能性が非常に高い!!
第48条を思い出して欲しい。海面において制限されていないのは
- 竿釣及び手釣り
- たも網(網口および網の長さの最長部が40センチメートル未満のものに限る。)
- 徒手採捕
なのである。
もっと、わかりやすく中学生でもわかるように書こう。
竿釣及び手釣りは以外の漁法はだめ。かぎを使った漁法は竿釣り手釣りに該当しないため、海面においてはダメなのである!!
竿釣りであたかも普通の釣りをしてるっぽくしてても、かぎを付けての釣りに該当する行為をしてはならないと言う解釈なのだろう。
よって、イカのギャング針や、餌木を能動的に動かした釣りも違法になる可能性があると言うことだ。



ギャング針は使ってよい地域・魚種で使ってね!
ちなみに私、2019年に胆振総合振興局産業振興部水産課漁業管理係にイカのひっかけ釣りついて、合法か違法かを聞いた時は違法との回答をもらっております。
他県での引っ掛け釣りの取り扱い
北海道以外の地域でも、引っ掛け釣りは違法とされている場合があります。例えば、香川県では、香川県漁業調整規則第40条により、遊漁者が使用できる漁具・漁法が制限されており、「ひっかけ釣り」を行うことはできません。
また、大分県でも、海面において、目的魚種を餌等で誘引せず、針で「ひっかける」目的で行う「ひっかけ釣り」は、遊漁者に使用が認められている漁具・漁法ではないため、禁止されています。
北海道で違法な釣り方の具体例
具体的な違法な釣り方として、以下のような行為が挙げられます
- ギャング針の使用:複数の針が付いた特殊な仕掛けを用いて、魚やイカを引っ掛ける方法。
- エギでの強引なシャクリ:エギ(疑似餌)を強くしゃくることでイカを引っ掛ける方法。
これらの方法は、魚やイカを誘って釣るのではなく、直接引っ掛けることを目的としているため、違法とされそうです。
違法行為のリスクと影響
違法な釣り行為を行うと、以下のようなリスクや影響があります:
- 法的処罰:違法な漁法での採捕は、罰則の対象となります。
- 釣り場の閉鎖:違法行為が続くと、釣り場自体が閉鎖される可能性があります。
- 他の釣り人への迷惑:違法行為は、他の善良な釣り人への迷惑となり、トラブルの原因となります。
下記に具体的に北海道漁業調整規則違反を行うとどうなる可能性があるのか解説します!
北海道漁業調整規則に違反するとどうなる? 北海道漁業調整規則とは?
北海道漁業調整規則は、漁業法(昭和24年法律第267号)第132条 に基づいて作られたルールです。この規則は、海や川の資源を守るために必要な決まりを定めています。
違反の種類によって、次のような罰則が科される可能性があります。
第7章に罰則ついて記載されています。
北海道漁業調整規則 第36条1項、第40条3項の規定に違反の場合
6月以下の懲役若しくは10万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
北海道漁業調整規則 第48条第1項の規定に違反の場合
第48条第1項の規定に違反した者は、科料に処する。
他の違反に触れる可能性もある
さらに、ひっかけ釣りは魚種により他の法律に触れる可能性もあるため注意が必要です。
罰金の額が凄いことに
漁業法や北海道漁業調整規則に違反すると、軽い違反でも懲役刑や罰金が科される可能性があります。特に、ナマコなどの密漁など悪質な違反は、3,000万円以下の罰金または3年以下の懲役という重い処罰を受けることもあります。
海のルールはしっかり守らないと取り返しのつかないことになります。
正しいイカ釣りの方法
イカ釣りを楽しむ際は、以下のような合法的な方法を用いましょう:
- エギング:エギと呼ばれる疑似餌を使って、イカを誘い釣る方法。
- スッテ釣り:スッテと呼ばれる仕掛けを使い、イカを誘って釣る方法。
これらの方法は、イカを自然に誘い、抱きつかせて釣るものであり、合法とされています。(能動的に誘うのはだめ)
まとめ
北海道におけるイカの引っ掛け釣りは、法的に禁止されている違法行為になる可能性は非常に大です。釣りを楽しむ際は、地域のルールやマナーを守り、合法的な方法で行うことが大切ですね。違法な釣り方は、法的処罰のリスクだけでなく、釣り場の環境や他の釣り人への影響も大きいため、絶対に避けましょう!正しい方法で、安全に楽しく釣りを楽しんでください!