サケを捌いてみたけど早く綺麗に処理できない!サケやマスを捌いてみると、背骨沿いの“黒い筋”(背わた/腎臓)って、どう処理してます?ティースプーンや歯ブラシで頑張ると、ちょっぴり時間がかかりがち。そこで今日は、背ワタ処理専用ツール「めふんかき」をプロ目線でわかりやすく紹介します!客観的にメリット・デメリットも整理したので、購入前の判断材料にどうぞ!
めふん/めふんかきとは?

- 「めふん」
北海道で伝統的に食べられてきた珍味で、サケの腎臓(血腸)を塩蔵・熟成したもの。語源はアイヌ語由来とされます。珍味としては黒っぽく、とろみのある食感が特徴です。ビタミンB12が豊富で血液や神経を健康に保ち、特に筋トレをされる方には摂取していただきたいビタミンです。 - 「めふんかき」
スプーン状のヘラ+小ブラシが一体化した、背ワタを“頭側→尾側”へ掻き取る専用ツール。水洗い前に大きな腎臓部をすくい、仕上げにブラシで骨の節間を掃除できます。
サケを捌く時の時短ツールです!
めふんかきが便利な理由
- 時短と歩留まり向上
スプーンで根こそぎ取り、ブラシで節間の残りを払う二段構え。ティースプーン単体より速く・深く取れます。 - 臭い残りの抑制
背ワタが残ると加熱時のにおいが強くなりがち。専用形状で残滓を減らせるのが利点。 - 後処理(めふん仕込み)にも直結
取り出した腎臓は洗浄→塩漬け→熟成/漬けで珍味に。手順は各種レシピで確認できます。 - 入手しやすい価格帯
代表製品はステンレス製ヘラ+木柄+ナイロンブラシ。通販実売で税込1,800~2,200円程度の例があります。
使い方
腹を開き、ワタを出す。背骨腹側に黒い帯状の腎臓(背ワタ)が残ります。

背ワタの中心に縦切りを入れると、後の掻き取りがラク。

ここでめふんかきの登場!

先程いれた切れ目にこのスプーンのような先を入れて腎臓をかき出します!
するとなんてことでしょう。

一発でめちゃめちゃ綺麗にあっと言う間にとれるではありませんか!
残りは関節(節)ごとに軽くブラッシング。水で流す前に“物理的に”外すのがコツ(時短&臭い残り対策)!


あ~めっちゃ簡単に綺麗になりました!
希薄食塩水で十分洗浄→水切り。ここまでやると身の臭い戻りが少なくなります。
とった腎臓はそのまま塩漬けにして「めふん」にできます!


安全メモ:生食は避け、十分な加熱と器具の衛生管理を。におい移り防止に、作業後のまな板とブラシの洗浄・乾燥を忘れずに。
ほかの道具との比較
- ティースプーン+歯ブラシ/サッシブラシ
低コストで代用できますが、節間の掻き残し→臭い残りが出やすく、作業時間も長め。専用ツールは“掻き取り+仕上げ”が1本で完結るのが強みです。



スプーンで代用している人や、そのまま包丁で取り出す人も多いよね!
Q&A
- どこで買えますか?
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釣具店や通販、田舎の漁具専門店や漁協で入手できます。例)村の鍛冶屋 ステンレス メフンカキ ブラシ付(材質:ステンレス/木柄/ナイロンブラシ)。通販例では税込1,800~2,200円台で見かけます。
- メスのサケでも使えますか?
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腎臓の除去という作業自体は雌雄問わず可能です。一方、珍味「めふん」の原料としてはオスが良品になりやすい(自己消化しにくい)との解説が見られます。調理目的に応じて使い分けてください。
ちなみに、ブリでも使えます。 - “めふん”自作って難しい?
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血抜き→塩漬け→塩抜き→調味漬け/熟成の流れ。作例と手順は複数公開されています。まずは少量で試すのがおすすめ。
- お手入れは?
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ステンレス×木柄×ナイロンブラシの製品が一般的。使用後は中性洗剤で洗い、充分乾燥。
ネットでの入手方法
私はマルマン佐藤のF-10:ステン黒柄ブラシ付メフンカキを使っていますが、一般的に流通していません。
しかし、めふんかきはネット購入可能です!ちょっと多く釣れちゃったな~って時は大活躍間違いなしなので、北海道の釣り人なら一つ持っておきたいところです!
まとめ
めふんかき」は、背ワタ処理を“速く・きれいに・一体で”こなせる専用ツール。 作業効率と臭い残り抑制に効果的です!珍味づくりにも直結(掻き取りが丁寧だと仕上がりが違う)しますし、まずは1本持っておくと、秋のサケ捌きがぐっとラクになりますよ!