釣り人向け!家庭用冷凍庫でマグロの長期保存方法!

マグロ保存アイキャッチ

こんにちは!
皆さんは、スーパーや釣りで手に入れたマグロを冷凍保存したことがありますか?

美味しいマグロ、とにかく鮮度を保って保存したいですよね!
でも、正しい方法を知らずに適当に冷凍すると、「冷凍焼け」や「酸化」が先に進んでしまい、マグロの美味しさが台無しになってしまいます。

そこで今回は、釣り人向けに元調理師の私がマグロの冷凍保存に関するコツを解説していきます!

目次

冷凍焼けとは?

まず、よく聞く「冷凍焼け」とは何なのか、簡単に説明します。

冷凍焼けとは、食材が冷凍庫の中で乾燥して劣化する現象のこと。
特にマグロは、水分が多く、脂質も豊富なので冷凍焼けが起こりやすい食品なんです。

冷凍焼けになったらどうなる?

  • 身がパサパサになって硬くなる
  • 色がくすみ、白くなる
  • 風味が落ち、生臭くなる

冷凍庫に入っているのに、どうしてこんなことが起きるのでしょうか? それは、冷凍庫の中で水分が蒸発し、脂質が酸化するからなんです!

冷凍暑の考え方:水分の蒸発と脂質の酸化

冷凍焼けの原因は大きく分けて「水分の蒸発」「脂質の酸化」の2つです。

①水分の蒸発(昇華現象)

マグロの身にはたくさんの水分が含まれています。 しかし、冷凍庫の中は水分が少なく、空気が乾燥しているため、のまま水蒸気になって蒸発してしまいます。

昇華とは?

普通、水は「氷→水→水蒸気」と順番に変化しますが、冷凍庫のように湿度が低く、温度が一定の環境では、氷が直接水蒸気になってしまいます。そのため、マグロの表面の氷がどんどん消えていっていき、水分が抜けて乾燥してしまいます。

サクラ

水分が蒸発したらどうなる?

シロ

・マグロの身がパサつき、硬くなる
・表面が乾燥し、白く変色する
・解凍した時にドリップ(血のような水分)が出て、味が抜ける
などの症状が現れるんだ!

つまり、冷凍庫に入れていても乾燥を防ぐ工夫をしないと、マグロの品質がどんどん落ちてしまうのです!

②脂質の酸化(DHA・EPAの影響)

マグロにはDHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
これらは体に良い脂肪ですが、酸化しやすいという性質があります

サクラ

脂質が酸化するとどうなる?

シロ

生臭さが強くなる
・風味が落ちる(酸化して臭う)
・色がくすんで色が失われる
など、不味くなる要素がどんどん増えるんだ!

特に空気に触れた部分は酸化が起こりやすいため、保存の際に酸素との接触を減らすことが重要になります!

ミオグロビンとマグロの変化(色の変化の理由)

マグロ柵

「マグロの赤い色が茶色っぽくなった…」なんて経験はありませんか?
これは「ミオグロビン」というタンパク質が関係しています。

ミオグロビンとは?

ミオグロビン(myoglobin)は、筋肉に存在する酸素を貯蔵するためのタンパク質です。特に哺乳類や鳥類の骨格筋や心筋に多く含まれています。ヘモグロビンと同じくヘムという鉄を含む分子を持っており、これが酸素と結びつくことで筋肉内の酸素を蓄えることができます。

ミオグロビンの主な特徴

  1. 酸素の貯蔵
    • 筋肉が活動するときに酸素を供給し、持久力を高める役割を持つ。
    • 運動時や酸素が不足したときに、蓄えた酸素を使ってエネルギーを生産。
  2. 色素タンパク質
    • ミオグロビンの色は赤く、肉の色の違いにも影響を与える。
    • 例えば、運動量が多いマグロ牛肉はミオグロビンが多く、赤黒い色をしている。一方で、鶏のささみのように運動量が少ない部位は白っぽい。
  3. ヘモグロビンとの違い
    • ヘモグロビン(血液中の酸素運搬タンパク質)と似ているが、ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ役割、ミオグロビンは酸素を筋肉内に蓄える役割を持つ。
  4. 肉の調理と関係
    • 肉を加熱するとミオグロビンが変性し、色が赤→ピンク→茶色に変わる。
    • 低温調理でピンク色を保つのは、この変化を抑えるため。

ミオグロビンは、運動量の多い動物ほど多く含まれます。肉の色や加熱時の変化にも影響を与えるため、食品科学の分野でも注目される物質です。

ミオグロビンが多い魚や動物

鶏肉(ささみ)→ ほとんどミオグロビンを含まないため白い。

マグロ、カツオ(長距離を泳ぐ魚)→ ミオグロビンが多く、赤身が強い。

牛肉(特に赤身部分)→ 運動量が多いためミオグロビンが多い。

冷凍中のミオグロビンの変化

冷凍中、氷の結晶が大きくなると細胞が壊れ、ミオグロビンが変化しやすくなります。また、酸化が進むと「メトミオグロビン」に変わり、茶色っぽく変色してしまいます。

状態ミオグロロビンの色影響
状態鮮やかな赤美味しそう
酸化が進行くすんだ赤鮮度が落ちた印象
酸化が進みすぎ茶色っぽくなる風味・食感の劣化

冷凍温度がマグロに与える影響

「冷凍庫の温度を低ければいいんじゃない?」と思ったあなた、その通り!
冷凍温度が低いほど、マグロの変性を遅らせることができます。

温度保存期間の目安影響
-18℃(家庭用冷凍庫)約1ヶ月冷凍疲労・酸化が起こりやすい
-30℃(業務用冷凍庫)3〜6ヶ月ある程度鮮度を保っている
-50℃以下(超低温冷凍)1年以上ほぼ変化しない、最高の保存方法

-50℃以下で保存すれば変性をほぼ防げますが、家庭では難しいので工夫が必要です! 

冷凍焼けを防ぐ保存方法(ブロック保存が最強!)

ここからは超低温冷凍庫が家庭に無い場合に、最適な保存方法、解決方法、そして美味しく食べるコツについて詳しく説明していきます!

真空パックは必須

マグロを長期保存するのであれば真空パックは必須です!
ラップをして冷凍庫保存はご法度です。

経験ある方も多いと思いますが、ラップをしてフリーザーバッグなどに保存しても一か月ほどで変色して、解凍しても生臭くて正直美味しいと思えないマグロになってしまい、刺身などでは食べづらくなります。

私はフードセーバーの真空パック機を使って保存しています。

FoodSaver フードセーバー FM3943 真空パック機

超低温冷蔵庫がないならブロック保存だ!

また、マグロを長期保存するなら、大きいブロックで保存するのがベストです
しかも皮付きで!

マグロブロック


その理由は、表面積が少ないほど、水分の蒸発や酸化がとりあえず難しいからです

すぐに食べやすいからと言って柵で保存すると表面積が増え酸化しやすくなり美味しく保存できません。
柵で保存したら冷凍庫に入れても2週間以内に食べるようにしましょう!

また、ブロックで保存する場合ロールの真空パックが必要になります。

Gokilife 真空パック袋 真空パック ロール PA+PE安全素材 28*600cm 3本セット

✅最適な冷凍保存方法

  1. 大きなブロックの状態で維持する(柵にしない)
    柵にすると表面積が増えて、劣化が早まる!
  2. 真空パックに入れる(酸化と乾燥を防ぐ)
    専用の真空パック機があるとベスト!
  3. 真空パック機が無い場合フリーザーバッグ
    ジップロックの空気を抜く!
    (シンクに水を貯め水に沈めながら空気を抜くといいよ!)
  4. 急速冷凍する
    アルミトレーラーの上に備蓄と冷凍速度がアップ!
  5. 冷凍庫の開閉を減らす
    温度変化を避け、冷凍熱を遅くする!

❌ 冷凍保存NGパターン

このような保存方法はマグロがすぐに劣化してしまうので要注意!

🚫柵の状態で保存する(表面積が大きい、劣化が早い)
🚫ラップや袋に入れずにそのまま冷凍する(水分が蒸発してパサパサに)
🚫冷凍と膨張(解凍)を繰り返す(細胞が壊れる、ドリップが出る)
🚫冷凍庫を頻繁に開け始める(温度変化で品質が低下する)

冷凍して再冷凍した場合は、2週間以内に食べること!

解明方法と美味しく食べるコツ!

さらに上手に冷凍保存しても、解凍を失敗するとマグロの美味しさが台無しになってしまいます。ここ
では、最適な解凍方法と、さらに美味しく食べるためのコツを紹介します!

冷凍包丁を使え!

ブロックで保存した場合、いざ解凍しようと思っても固くて普通の包丁で切るのはかなり困難で危ないです。
なので冷凍包丁がここで登場です!

貝印 KAI パン切り包丁 関孫六 わかたけ 210mm AB5425


方法としては、真空パックごと水の中に入れて表面だけ軽く解凍して、


トリミングします。

マグロトリミング


この場合、約半年冷凍したマグロのブロックですが、冷凍しててもかなり表面は臭いです。

この部分を取り除きます。取り除いた部位はもったいないので、塩コショウを強く入れて、ハーブを入れてオリーブオイルやニンニクオリーブオイルで焼くと食べられます。

トリミング後


トリミングが終わったら柵にして今食べない分は真空パックにして冷凍します。
真空パックに入れたら2週間以内に食べると刺身でもそこまで臭くなく食べられることができます。

今食べる分は普通にカットして食べましょう!凍ってるだけあって、刺身に角がたちます。

マグロカット

私は柵にしたらGokilifeの真空パックを使って個別に保存します。

マグロパック

Gokilife 真空パック袋 20×25cm×100枚入り

最適な解凍方法

柵にからの解凍は時間をかけてゆっくり行うのが基本!
時間の無い場合は、真空パックのまま水に漬けるのがコツです。

✅ ベストな解凍手順

  1. 冷凍庫から冷蔵庫に移し、ゆっくり解凍(約8時間)
    → かなりな温度変化を防ぎ、ドリップの発生を抑える!
  2. キッチンペーパーを敷いた皿に置き、余裕ある水分を吸収
    → あっという間に水分を吸収し、臭みを防ぐ!

さらに美味しく食べるためのひと工夫!

解凍したマグロは、工夫をしてさらに美味しく食べることができます!

✅塩を振って30分と美味しくなる!

解凍したマグロに軽く塩を振って30分だけで、劇的に美味しくなります!
※私は少し強めに振るのが好みです。(このへんは好みで)

🔻なぜ塩を振って美味しくなるの?

  • 塩が水分を引き出すことにより、魚の表面の余分な水分を出し、魚肉内のアミノ酸やうま味成分が強調されます!
  • 身が適度に締まり、食感が良くなる!
  • ほんのり塩味がついて、醤油との相性がアップ!

まと

冷凍焼けは「水分の蒸発」と「脂質の酸化」が原因!
ミオグロビンが酸化すると、マグロの色がくすんでしまう!
-50℃以下なら変性しないが、家庭用冷凍庫(-18℃)では1ヶ月以内に食べるのが理想!
大きめの皮付きブロックで真空パックが最強の保存方法!
解凍は冷蔵庫でじっくり。ドリップを抑え、トリミングで美味しさアップ!
「冷凍包丁」を使ってスムーズに切れる!
塩を振って30分待つと、旨味が強く最高に美味しくなる!
トリミングした部位は塩コショーを強めに振って焼くと絶品!

釣ったマグロは最高の状態で保存し、美味しく食べるために、ぜひこの方法を試してみてください!

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