「北海道のサケ、昔よりかなり減ってない?」
私のブログで何度も何度も書きますが、釣りをする人なら、ここ数年特にそう感じていると思います。
実際、北海道のサケ漁獲量は、2000年代前半をピークに大きく減っています。
でも、ここで気になるのが、「なんでこんなに減ったの?」という話です。
よく聞くのは、
「放流数が減ったからでしょ」
「漁師が獲りすぎたんじゃない?」
「釣り人が増えたから?」
「海水温が高くなったから?」
という意見があり、どれも、それっぽく聞こえますよね。
実は私自身も、北海道沿岸にビッシリ定置網が設置され、長年大量に漁獲してきたことが、サケ資源に大きく影響しているのではないかと考えていました。特に近年は減少しているのにも関わらず、北海道いたるところに定置網があることに疑問を覚えていました。
ただ、今回あらためて北海道や水産研究・教育機構が公開している長期データを並べてみると、どうやらそれだけでは説明できないことが分かってきました。
今回は、漁獲量・放流数・来遊数・回帰率という4つの数字から、北海道のサケに何が起きているのかを考えてみます。※個人的な主観も少し入るけど(笑)
まずは北海道のサケ漁獲量を見てみよう

北海道のサケ漁獲量は、昔からずっと同じだったわけではないんですね。
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1958年の漁獲量は約2万9,000トン。
そこから徐々に増えていき、1990年代には10万~20万トン近く獲れる年も出てきます。
そしてピークは2003年。
シロなんと、23万1,480トン。今では考えられないものすごい量です。
ところが、その後はグラフが下向きになります。
2015年は約11万7,000トン。
2017年は約5万5,000トン。
2020年は約5万1,000トン。
2024年は約4万7,000トン。
2003年と比べると、2024年は約5分の1です。



ここまで減れば、「昔よりサケが少なくなった気がする」どころではなく、実際にかなり減っているということが分かります。
特に比較したい年
| 年 | 漁獲量 | 2003年ピーク比 |
|---|---|---|
| 1958 | 28,720 t | 12.4% |
| 1985 | 104,724 t | 45.2% |
| 1995 | 182,793 t | 79.0% |
| 1997 | 193,032 t | 83.4% |
| 2003 | 231,480 t | 100% |
| 2010 | 135,046 t | 58.3% |
| 2015 | 117,395 t | 50.7% |
| 2017 | 55,274 t | 23.9% |
| 2020 | 50,907 t | 22.0% |
| 2022 | 83,772 t | 36.2% |
| 2023 | 58,369 t | 25.2% |
| 2024 | 46,657 t | 20.2% |
| 2025※ | 17,000 t | 7.3% |
※2025年は確報ではなく概報値です。北海道自身も、今後の確定作業で修正される可能性があるとしています。2025年確報は2026年12月ごろ公表予定です。
じゃあ、放流するサケが減ったの?
ここでまず疑いたくなるのが、稚魚の放流数です。
皆さんご存じのとおり、北海道のサケは、野生のサケ以外に、ふ化場で生まれた稚魚を川へ放流し、海で成長したあと、数年後に北海道へ戻ってきます。
となると、
放流数が減る
↓
帰ってくるサケが減る
↓
漁獲量も減る
という流れを想像しますよね。
ところが、グラフを見ると少し驚きます。
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1970年代は年間4~8億尾ほどでした。
それが1980年代には一気に増え、年間10億尾前後の放流が行われるようになります。
しかも、その後も長い間大きくは変わっていません。
2000年 約10.2億尾
2010年 約10.5億尾
2015年 約10.9億尾
2020年 約9.7億尾
2024年 約8.8億尾
です。※放流数の年度は、親魚が回帰・採卵された年度。実際の稚魚放流は主に翌年1~6月。
最近は少し減っているものの、「放流数が激減したからサケも激減した」と言えるほどの落ち方ではありませんでした。
むしろ、



え? 今でもこんなに放流してるのに、サケは減ってるの?
と思ってしまいます。
以下参考:国立研究開発法人 水産研究・教育機構 サケの放流数と来遊数及び回帰率の推移
本当に大きく減っていたのは「帰ってくるサケ」
そこで次に見るのが来遊数です。
来遊数という言葉は少し難しそうですが、簡単にいえば、
です。
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こちらは放流数とはかなり違う動きになります。
1990年代から2000年代前半には、年間4,000万~6,000万尾ものサケが北海道へ帰ってきていました。
2004年には、約6,050万尾。
ところが近年は、
2017年 約1,737万尾
2020年 約1,832万尾
2024年 約1,770万尾
まで減っています。
そして2025年は、さらに厳しい数字になりました。
つまり、



放流している稚魚の数以上に、「北海道へ帰ってくるサケ」が大きく減っている。
ということです!
ここが今回、かなり重要なポイントですぞ!
もっと分かりやすいのが「回帰率」


そして、さらに分かりやすいのが回帰率です。
ざっくり言えば、
を見る数字です。
北海道のサケは4年魚が多いため、水産研究・教育機構では、その年の来遊数 ÷ 4年前の年級の放流数という「単純回帰率」を示しています。
もちろん実際のサケには2~8年魚までいるので、完全に正確な年級別回帰率ではないですよね。
ただ、長期的な傾向を見るにはとても分かりやすい数字になります。
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1990年代後半から2000年代前半には、4~6%近い回帰率になる年もありました。
2003年は、約6.03%。
ところが最近は、
2015年 約3.46%
2017年 約1.61%
2020年 約1.76%
2024年 約1.83%
2025年 約0.78%
まで下がっています。
2003年の約6%から、2025年は1%を下回る水準です!
これはかなり大きな変化ですね。
10億尾近く放しても、昔ほど帰ってこない



ここまでを一度整理すると、かなりシンプルな要因であることが見えてきます。
北海道では長いあいだ、年間10億尾前後という、とんでもない数のサケ稚魚を放流してきました。
放流数だけを見ると、2000年代と2010年代でそこまで大きく変わっていません。
- ところが、帰ってくる割合が下がった。
- その結果、来遊数が減った。
- さらに、漁獲量も減った。
という流れが見えてきます。



つまり今のサケ問題は、「何尾放流したか」だけでは説明できないということが見えてきます。
むしろ、放流数に対して、北海道へ戻ってくるサケの割合が大きく低下している。
こちらの方が大きな問題になっている可能性があります。
「漁師が獲りすぎたから減った」はどうなの?


ここはSNSでもかなり意見が分かれるところです。
「サケが減ったのは漁師が獲りすぎたからだ!」という意見を見かけることがあります。
先ほど書いたとおり、私自身も、沿岸に多くの定置網が設置され、大量に漁獲してきたことが資源に強く影響しているのではないかと考えていました。
ただ、今回あらためて長期データを調べてみると、現在の大幅なサケ減少を「漁師が獲りすぎたから」だけで説明するのは難しいと感じるようになりました。
なぜなら、放流数が比較的維持されている一方で、来遊数や回帰率そのものが大きく低下しているからです。
確かに、漁獲圧をまったく無視していいとは思いません。
北海道まで戻ってきたサケのうち、
- どれだけ漁獲するのか。
- どれだけ河川へ遡上させるのか。
- どれだけふ化放流用の親魚として確保するのか。
これは当然、資源管理に関係する話です。
ただし、「漁獲量が減った=漁師が獲りすぎたから」と、それだけで説明するのも少し違う話になることがわかりました。
海へ出た魚が昔ほど戻ってきていない。
つまり、「なぜ戻ってこなくなったのか」と、「少なくなった資源を、どれだけ獲ってよいのか」は別の問題として考える必要があります。
この問題を無視して、「誰が獲ったから減った」だけで説明するのは、少し無理がありますね。
ただ、この状況においても、北海道内でサケの時期になると、これだけサケの来遊が減少しているのに、サケの定置網がびっしり北海道沿岸に張り巡らされている状況はどうなのか?と思うところも、やはり強くあり、この辺を以下で説明したいと思います。
でも、個人的には「北海道側の仕組み」にも気になるところがある
私は何でもかんでも、



「海洋環境が悪くなったから仕方ない」
で終わらせるのも違うと思っています。
個人的に気になっているのが、海区漁場計画や、それに基づく漁業権・免許のあり方です。
これは以前から少し疑問に感じていたところで、資源がこれだけ大きく減っているのであれば、
「今の資源量に対して、この漁場の設定や漁獲の仕組みは本当に合っているのか?」という部分も、当然検証する必要があるのではないでしょうか?



漁業者の立場からすると、海区漁場計画で漁場や定置網が設定され、免許申請ができ、実際に漁業権の免許を受ければ、普通に漁業を行いますよね?
そこにサケが来れば、当然、自身の生活もありますし獲ります。
これは漁業者からすれば、ある意味当たり前の行動だと思います。
だから私は、漁獲量が減りまくってるのに追い打ちをかけるように「漁師が獲りすぎた!」と言う話も、気持ちはわからなくはないですが、少し違和感を感じるようになりました。



制度上そこで漁業ができるようにし、その資源利用を前提とした仕組みを作っているのであれば、その制度を作り、管理している行政側にも一定の責任があるのではないか?
と思うからです。
ただし、同時にここが少し、うーんと思うところでもあるのですが、海区漁場計画は北海道だけで一方的に決めるものではなく、漁業者など利害関係人への意見聴取や海区漁業調整委員会での議論を経て作られていることも多いのです。そのうえで、最終的に計画を策定し、漁業権を免許する行政側にも、資源状況に応じて制度を検証していく役割があるのではないでしょうか。
「免許を受ける → 漁業をする → 獲る」は自然な流れ
サケを定置網で獲る流れの一例を誰でもわかるように、超簡単に書くと、
海区漁場計画を作る
↓
漁業権の免許申請が行われる
↓
免許を受ける
↓
漁業をする
↓
サケが来れば獲る
という流れになります。


もちろん実際の制度はもっと複雑ですし、漁業種類や漁場ごとに条件も違います。
なので、漁師は生活があるのでそれなりの数のサケを獲るのですが、行政が漁場・漁期・条件を定め、その枠組みの中で漁業権を免許していることになるんですね。
もし資源状態が大きく変わったのであれば、漁業者だけではなく、
- 海区漁場計画そのものが現在の資源状況に合っているのか
- 漁業権や免許の条件は適切なのか
- 資源が少ない年にどのように漁獲を調整するのか
といった仕組みそのものも、もっと検証していいのではないでしょうか?(※海区漁場計画の変更は度々あります。サケの定置網でも変更や廃止はあります。)
つまり私は、



北海道にも、今以上に見直すべき部分があるのでは?
と感じることがあります。
ちなみに、海区漁場計画では、さけ再生産用親魚に不足が生じるおそれがある場合、知事が親魚確保に必要な措置を指示できると言う条件があるケースもあります。
参考:胆振海区漁場計画の変更について(PDF)
定置網の数は昔より減っているのか?
また、サケが減った理由を考えるうえで、もう一つ気になるのが定置網の数そのものです。
北海道の資料を確認すると、秋サケを対象とした定置網の許可・免許統数は、少なくとも長期的には「昔より大幅に減った」とは言いにくい状況です。
あまり資料をネット上で見つけることができなかったのですが、「北海道さけ・ますふ化場事業成績書」を見ると、秋サケ定置網の許可統数は、
- 1972年(昭和47年):512統
- 1979年(昭和54年):748統
- 1981年(昭和56年):781統
と増加しています。
一方、近年の北海道漁業共済組合の資料では、第14次定置漁業権の秋さけ関係免許統数は907統となっています。
ただし、「免許統数」と「実際に操業した統数」は同じではないことを先に書いておきます。
例えば令和2年度の資料では、免許統数907統に対し、前年の実際の操業統数は863統となっています。
つまり、単純比較には漁業制度や定置漁業の区分の違いなど注意が必要ですが、少なくとも、



「昔は定置網が多かったが、現在は大幅に減っている」とは言いにくそうです。
少なくとも確認した長期資料では、1970年代以降に統数が増え、近年も多数の免許が設定されています。
もちろん、これだけで「定置網がサケ減少の原因」と結論づけることはできませんが、サケ資源が大きく減少している現在、定置網の数や操業実態がどのように変化してきたのかも、漁獲圧を考えるうえで一つの材料になると私個人は思っています。
出典:
・国立研究開発法人 水産研究・教育機構「北海道さけ・ますふ化場事業成績書(昭和27年度~平成8年度)」
・北海道漁業共済組合「令和2年度 秋さけ定置 漁業権免許と漁業共済・積立ぷらす 地区別加入率」
もちろん「北海道が全部悪い」という話ではない
ここは誤解のないように書いておきますけど、
私は、「サケが減ったのは北海道のせいだ」と言いたいわけではないと言うこと。
回帰率の大幅な低下を見る限り、海洋環境の変化がかなり大きな問題になっている可能性は高いと思っています。
行政が海水温を下げたり、海流を元に戻したりできるわけでもありません。
ただ、自然環境が変わって資源量が変わったのであれば、人間側の管理方法も一緒に大きく変わる必要があるのではないでしょうか?
海が変わった。サケの戻りが悪くなった。
でも、漁場数や操業の枠組みが資源減少に見合うほど変化しているのかは、改めて検証する余地がある。(漁業者の現場レベルの頑張りには限界がある。)
これでは、どこかで無理が出てくる可能性があります。



だから、海洋環境の問題と、人間側の資源管理の問題は、別々に検証する必要があると思います。もちろん、そこには釣り人も入っていますよ?
「放流しているから資源を作っている」も大事な事実


逆に、「漁業関係者を中心とする民間増殖団体が長年ふ化放流を担い、行政・研究機関も支えてきた」という話もあります。
これも無視できないのは多くの関係者も実感しているハズ。
1970年代から1980年代にかけて放流数が大きく増え、その後、来遊数や漁獲量も大きく伸びています。



北海道のサケ資源が、長年続けられてきた人工ふ化放流事業によって大きく支えられてきたことは間違いないでしょう。
これは、学術的に発表されている方もいらっしゃいます。
だから、「漁師は獲るだけで何もしていない」という言い方も正確ではないと思います。
一方で、放流しているから、どれだけ獲ってもいいという話でもありませんし、放流してない人は獲ってはいけないと言う話でもありません。
ここも分けて考えた方がいいと思います。
放流事業への貢献と、現在の資源量に対する適切な漁獲量は、別の話だと思います。
「釣り人はお金を払っていない、漁師は払っている」は少し違う
サケを巡る議論では、「漁業者はふ化放流にお金を出しているが、釣り人は何も負担していない」という意見をよく見かけますよね。
確かに、北海道のサケ増殖事業では漁業者側が負担金を拠出しており、これは重要な事実です。しかし、サケ資源や漁業を支える費用を漁業者だけですべて負担しているわけではありません。
ふ化放流事業や増殖施設には国や北海道の補助金が投入されるほか、漁港、防波堤、岸壁、漁場整備、不漁対策、漁業共済などにも多くの公費が使われています。これらには一般財源等の公費も投入されており、社会全体で支えている側面もあります。
つまり正確には、



「漁業者はサケ増殖事業に直接的な負担をしている。一方、釣り人を含む国民も税金を通じて漁業や資源造成を支えている」
ということです。
もちろん、だから漁業者の負担を軽視してよいという話ではありません。ただし、「漁師は金を払っている、釣り人は一円も払っていない」という二択で語るのは、実際の仕組みとは少し違うと思います。
そして何より、お金を直接負担しているかどうかと、公的な資源管理や釣り規制について意見を述べられるかどうかは別の問題です。
資源利用者にどの程度の費用負担を求めるかは、それ自体が別の政策論で、直接負担の有無だけで採捕の是非や発言権まで決めることはできないと個人的には思います。
海の変化はやっぱりかなり気になる
では、なぜ帰ってこなくなったのでしょうか?
ここで気になるのが海洋環境です。
サケの稚魚は川から海へ出たあと、しばらく沿岸域で生活します。この時期に、水温が合っているか。餌が十分にあるか。海流が適切か。うまく北へ移動できる環境になっているか。
こうした条件によって、その後生き残れるかどうかが大きく変わることは、漁業関係者や多くの釣り人も理解していると思います。
近年の北海道周辺では、海水温や海流など海洋環境そのものが大きく変化しています。
そう考えると、「何尾放流するか」だけではなく、「放流した稚魚が生き残れる海になっているのか」という視点が、以前よりずっと重要になってきます。
2025年の数字はかなり厳しい
そして2025年。北海道の秋サケ沿岸の漁獲尾数は、2024年の約1,563万尾から、2025年は約562万尾まで減りました。
前年の約36%です。
かなりインパクトのある数字でしたよね。
回帰率も非常に低い水準になっています。



ここまで来ると、「今年はちょっと不漁だったね」だけでは片付けにくいと思います。
今後数年間どう推移するのか、かなり注意して見る必要があります。
※来遊数と秋サケ沿岸の漁獲尾数は別の統計です。
サケ問題を「漁師VS釣り人」にするのは少し違うと思う


サケの話になると、どうしてもSNSでは、漁師VS釣り人という構図になりがちです。
「漁師が獲りすぎ」、「釣り人が増えすぎ」、「放流しているのは漁業側だ」、「税金も使われているだろ」と、だんだん話が別方向へ進んでいきます。
でも、本当に必要なのはそこなのか?
今回のデータを見ると、北海道へ帰ってくるサケ自体が大きく減っています。
- だったら、漁業で何尾獲っているのか。
- 遊漁で何尾獲っているのか。
- 親魚をどれだけ残す必要があるのか。
- 放流方法に改善できる部分はないのか。
- 海区漁場計画は現在の資源状態に合っているのか。
- 海洋環境はどのように変わっているのか。
こうした数字を全部並べて考える方が、よほど建設的だと私は思いますし、「誰が善行をしているか」ではなく、誰がどれだけ採捕し、それが資源にどの程度影響しているのか?と言うのも一つの考えとして、研究・対策を強化して欲しいな。とも思います。
その上で、漁業者や釣り人に対する規制の話なるのであれば、納得する方も増えるのでは?と考えることもあります。
まとめ|10億尾放しているのに、なぜ帰ってこない?


可能なら、来遊数に対する漁獲率・河川遡上率も知りたいところです。
北海道では今でも、大量のサケ稚魚を放流しています。それなのに、帰ってくるサケが減った。そして、回帰率が下がった。さらに、漁獲量も減った。という流れになっています。なので、「放流数が減ったから」、「漁師が獲りすぎたから」、「釣り人が獲ったから」、「海水温が上がったから」と、どれか一つだけで説明するのは難しいと思います。
特に今後大事なのは、なぜ放流したサケが以前ほど生き残れなくなったのか?という部分でしょう!
この部分では今、ふ化放流の分野で対策を模索している聞いたことがあります。
そのうえで、今の資源量に対して、漁業・遊漁を含めた現在の利用方法が本当に適切なのか?という議論も必要だと思います。さらに個人的には、その漁獲を前提としている海区漁場計画や漁業権・免許制度についても、資源量の変化に合わせて検証していく必要があるのではないか?と感じています。
漁業者に、「そこで漁業をしていいですよ」という制度があり、実際に免許を受けて操業しているのであれば、サケが来れば獲るのは自然なことです。だから、漁業者だけを責めれば終わる話でもない。同時に、海洋環境だけのせいにして終わる話でもない。
放流。海洋環境。回帰率。漁獲圧。遊漁。そして行政による資源管理。全部を並べて考える必要がありそうです。
それにしても、10億尾近く放しているのに、なぜこれほど帰ってこなくなったのか?北海道のサケを考えるうえで、私はここが一番気になります。一筋縄ではいかない原因がありそうですね。

