こんにちは!シロです!
サケ釣り好きの皆さんが気になる、北海道の秋サケ漁獲速報が更新されましたね!
9月上旬の数字を見たときは、「おっ、今年は去年よりかなり良いんじゃない?」と思った人も多かったはず。
先に結論を言うと、
2026年9月20日現在の全道漁獲尾数は前年をわずかに上回っています。ただし、オホーツクなど一部海域が全体を引っ張っており、北海道全体では「回復した」と言える状況ではないと言えそうです。
となっています。
9月20日現在の数字を細かく見ていくと、単純に「今年は好調!」とは言えない、結果になっています。
特に気になるのが、北海道の秋サケ漁獲量にものすごくムラがあること。
オホーツクや根室では前年を上回っている一方、日高や日本海ではかなり厳しい数字が出ています。
今回は北海道連合海区漁業調整委員会調べの令和8年(2026年)の秋さけ沿岸漁獲速報を使って、
- 9月10日から9月20日までにどれだけ増えたのか
- 前年同期と比較して本当に好調なのか
- 北海道のどこでサケが獲れているのか
- なぜ「北海道全体の数字」だけでは判断できないのか
- 2022~2025年と比べて2026年はどの位置にいるのか
- このままいけば最終的な漁獲量はどれくらいになりそうか
このあたりを、釣り人目線でじっくり見ていきたいと思います。
むしろ今年は、「サケがいる場所といない場所のムラがかなり大きい年」と見るのが、現時点では一番しっくりきます。
※本記事では尾数ベースです。
2026年9月20日現在の北海道秋サケ漁獲量
北海道秋さけ漁獲速報(旬報)を参考に、まずは北海道全体の数字から見ていきましょう!
9月20日現在の秋サケ沿岸漁獲尾数は、1,614,620尾となりました。
北海道の今回の速報では、前年同期1,520,130尾に対して106.2%、94,490尾増となっています。漁獲金額は約73億2,308万円で、前年同期比135.0%です。
シロおおっ!前年超え!
……と数字だけ見ると思いたくなりますよね。
でも、ここで安心するのはまだ早いです。
北海道のサケ漁は海域ごとの差がものすごく大きくなっています。
9月10日から20日までに漁獲量は倍増


9月10日現在の全道漁獲尾数は797,363尾でした。前年同期比では141.1%と、かなり良いスタートを切っていました。
そこから10日後の9月20日には1,614,620尾。つまり、わずか10日間で、817,257尾増加しています。
増加率にすると約102%。単純に言えば、9月10日時点から漁獲尾数が約2倍になったことになります。
ただ、今月上旬は、漁業者の漁の自粛もあり、それがなければ、上旬にはもっと漁獲量があったのでは?と予想しています。
9月10日と9月20日を比較
| 集計日 | 全道漁獲尾数 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 9月10日 | 797,363尾 | 141.1% |
| 9月20日 | 1,614,620尾 | 106.2% |
| 10日間の増加 | +817,257尾 | – |
ここだけ見ると、「10日間で80万尾以上増えているんだから、かなり好調じゃない?」と思いますよね。
しかし注目したいのは、前年同期比が141.1%から106.2%まで低下していることです。
これは漁獲量そのものが減ったという意味ではなさそうです。
漁獲量はもちろん増えています。ただし、
前年の9月中旬以降の伸びに対して、今年の伸びがそれほど強くなかったということになります。



数字は増えてるのに、勢いとしては少し鈍ったってこと?



そういうこと!「141%だったから今年は大豊漁!」と判断するのはまだ早かったんです。
北海道の秋サケ漁獲量は「ムラがある」
今回のデータで一番重要なのはここだと思います。
9月20日現在の数字を見ると、北海道の秋サケ漁獲量は海域によって完全に二極化しています。
海域別の漁獲状況
| 海域 | 9月20日漁獲尾数 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| オホーツク | 1,162,510尾 | 122.7% |
| 根室 | 107,611尾 | 123.4% |
| えりも以東 | 233,446尾 | 112.3% |
| えりも以西 | 41,785尾 | 35.7% |
| 日本海 | 69,268尾 | 43.2% |
| 全道 | 1,614,620尾 | 106.2% |
オホーツク、根室、えりも以東では前年を上回っています。
一方で、えりも以西は前年の35.7%。日本海は43.2%。
これはかなり厳しい数字ですよね。
つまり、
北海道全体では前年同期比106.2%ですが、「北海道全体でサケが増えている」という意味ではなく、実際にはオホーツクや根室、えりも以東など一部海域の増加が全道の数字を押し上げています。
これが今年の秋サケ漁を考える上でかなり重要だと思います。
オホーツクだけで全道の約72%を占める


さらに驚くのがオホーツクです。
9月20日現在、オホーツクだけで1,162,510尾。全道1,614,620尾の約72%を占めています。
しかもオホーツクの中でも地域差があります。
| オホーツク | 漁獲尾数 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 西部 | 300,181尾 | 72.3% |
| 中部 | 389,120尾 | 123.5% |
| 東部 | 473,209尾 | 217.4% |
注目は東部。
なんと、前年同期比217.4%。前年より255,570尾多くなっています。
ところが同じオホーツクでも西部は72.3%。これだけでも、「オホーツクが好調」だけでは説明できないことが分かりますよね。オホーツクの中ですら、かなりムラがあります。



釣り人としてはここがめちゃくちゃ気になりますが、
「今年北海道でサケが多いらしい」、「オホーツクが好調らしい」という情報だけで遠征先を決めると、全然違う結果になる可能性があります。
9月10日から20日の増加を見るとさらに面白い
では9月10日から20日の10日間で、各海域がどれくらい増えたのでしょうか?
計算してみました。
| 海域 | 9月10日 | 9月20日 | 10日間の増加 |
|---|---|---|---|
| オホーツク | 594,550尾 | 1,162,510尾 | +567,960尾 |
| 根室 | 50,483尾 | 107,611尾 | +57,128尾 |
| えりも以東 | 106,471尾 | 233,446尾 | +126,975尾 |
| えりも以西 | 26,831尾 | 41,785尾 | +14,954尾 |
| 日本海 | 19,028尾 | 69,268尾 | +50,240尾 |
| 全道 | 797,363尾 | 1,614,620尾 | +817,257尾 |
この10日間で増えた約81.7万尾のうち、
約56.8万尾がオホーツク。
やはり今年の全道漁獲を引っ張っているのはオホーツクです。
一方、日本海は9月10日の19,028尾から69,268尾まで増えているので、増加率だけならかなり大きいですが、元々の数字が小さいため、前年同期比ではまだ43.2%にとどまっています。



日本海は増えてきたけど、去年に追いついたわけではないのね。



そう。これから後半戦でどこまで伸びるかがかなり重要ですね!
日高は前年の約3分の1まで減少


個人的にかなり気になったのが日高です。9月20日現在の日高の漁獲尾数は、32,499尾。前年同期101,396尾に対して、32.1%しかありません。 約6万9千尾減っています。
前年同期比だけで見るとかなり大きな落ち込みですね。
さらに、
- 胆振 66.8%
- 噴火湾 29.2%
- 道南 116.4%
となっており、えりも以西全体では35.7%。
特に日高と噴火湾の低迷が目立ちます。
これを見ると、日高・噴火湾の低迷が目立ちます。ただ、このエリアは台風や悪天候の影響を強く受けるため、魚がいないのではなく、出漁できなかった可能性も考慮が必要です。
現に一部の釣り人からは、サケはそれなりにいるんじゃないの?と言いう声も聞こえてきます。
日本海もかなり厳しい数字
日本海側も厳しいです。
9月20日現在は69,268尾。前年同期160,470尾に対して、43.2%。
地域別では、
- 南部 42.0%
- 中部 59.7%
- 北部 36.0%
となっています。
つまり日本海は南から北まで全体的に低調。もちろんサケの来遊時期は地域によって異なります。
とはいえ、現時点では前年よりかなり少ない。ここは素直にそう評価した方がいいでしょう!
日本海側の数字だけでなく、2026年の千歳川でもサケの捕獲数はかなり厳しいスタートとなっています。石狩・日本海側の状況については、こちらの記事で過去10年と比較しています。


過去4年と比べると2026年はどの位置?


では今年の1,614,620尾という数字。
多いのでしょうか?少ないのでしょうか?
9月20日前後の速報値を過去と比較してみます。
9月20日現在の全道漁獲尾数
| 年 | 9月20日現在の漁獲尾数 | 2026年との比較 |
|---|---|---|
| 2022年 | 4,465,008尾 | 2026年は約64%少ない |
| 2023年 | 2,920,073尾 | 2026年は約45%少ない |
| 2024年 | 1,870,383尾 | 2026年は約14%少ない |
| 2025年 | 1,537,182尾 | 2026年は約5%多い |
| 2026年 | 1,614,620尾 | – |
速報比較は2022年9月20日時点では4,465,008尾も漁獲されていました。
2023年は2,920,073尾。前年の2022年から大きく減少しました。
2024年はさらに減って1,870,383尾でした。
2025年の同時期は1,537,182尾、そして2026年は1,614,620尾となっています。つまり2026年は前年を上回ったものの、2022~2024年と比べると依然として低い水準です。
2022年のわずか約36%、2023年の約55%にすぎない状況です。
2026年は前年より少し良い。しかし過去の水準から見れば低い
なお、秋サケ漁獲速報は速報値のため、後から数値が精査・修正される場合があります。北海道も、旬報の数字と漁期終了後の確定値には若干の差が出る場合があると説明していますので、ご注意ください!
さらに気になるのが2025年の「後半失速」
ここからが今年を予想する上で重要です!
北海道が公表している確定値を見ると、秋サケの年間漁獲尾数は、
| 年 | 年間漁獲尾数 |
|---|---|
| 2022年 | 2,939.9万尾 |
| 2023年 | 1,921.6万尾 |
| 2024年 | 1,563.0万尾 |
| 2025年 | 561.6万尾 |
となっています。
2025年は本当に異常な落ち込みでした。9月20日時点では153万尾ほどいました。
ところが10月10日で391万6,089尾、10月20日で464万4,194尾、10月末でも514万3,709尾。最終的な確定値は561.6万尾でした。
つまり去年は、9月20日までは低水準で、その後十分伸びなかったわけです。
ここが今年を見る上で最大の注意点だと思います!



今年の9月20日は去年を上回っている!
これは間違いないのですが、去年そのものが歴史的な低水準だったので、去年を超えただけで安心するのはちょっと早いんですよね…。
ちなみに、低気圧や大雨によってサケの行動がどう変わるのかについては、論文をもとに別記事で詳しく調べています。


2026年の最終漁獲量を予想してみる


ここからは公式発表ではなく、過去の数字を使った私なりの推計です!
もちろんサケの来遊は、
- 海水温
- 海流
- 河川水温
- 降雨
- 回帰時期
- 系群ごとの資源量
- 漁場形成
などによって大きく変わります。
そのため、9月20日の数字だけから最終漁獲量を正確に予測することはできないのですが、その前提で見てみましょう!
過去の「9月20日漁獲量÷年間漁獲量」を単純計算すると、
- 2022年:約15%
- 2023年:約15%
- 2024年:約12%
- 2025年:約27%
程度になります。
2025年だけ割合が極端に高い。これは裏を返せば、2025年は9月20日以降の伸びがかなり弱かったということです。
もし今年が2025年とほぼ同じ伸び方なら、最終的に600万尾前後になる可能性があります。
一方、2022~2024年のように9月20日以降もしっかり伸びるなら、単純計算では1,000万尾を超えてきます。
そこで現時点では私は、
このあたりを一つの目安として見ています。



これはあくまで統計からの推測で、公式な来遊予測ではないので外れても私に文句は言わないでください(笑)
そして今年は地域差が極端なので、全道の過去平均だけを当てはめる予測は例年以上に外れやすいと考えています。
また、サケが岸寄りしていても、実際に釣るには棚や仕掛けの調整も重要です。


これからサケ釣りを始める方は、ウキルアーの基本仕掛けはこちらでまとめています。


今年最大のポイントは「オホーツクがどこまで伸びるか」
2026年の全道漁獲量を左右する最大のポイントは、やはりオホーツクでしょう!
9月20日時点ですでに全道の約72%を占めていて、その中でも特にオホーツク東部は前年同期比217.4%。この勢いが10月まで続けば、全道漁獲量はかなり伸びます。
逆にここが早い時期にピークアウトしてしまえば、「9月は去年より良かったけど、最終的にはそれほど伸びなかった」という展開もあり得ます。
今後見るべき数字はこの3つ
現在最も強い地域!
現在大きく落ち込んでいる地域が後半で回復するかが重要!
9月10日の141.1%から9月20日には106.2%まで低下しています。
ここが10月10日に100%を割ってくるようなら、かなり警戒した方がいいでしょう。
ただ、この3つに入れませんでしたが、例年より早く釣り人には釣られている、ダークホースの噴火湾もあるんじゃないのか?説もあるので、今後噴火湾の数字もじっくりみたいところですね!
まとめ|2026年は前年超えでも安心できない


最後に今回の数字をまとめます!
- 2026年9月20日現在の全道漁獲量は1,614,620尾
- 前年同期比は106.2%
- 9月10日から20日までの10日間で817,257尾増加
- オホーツクは前年同期比122.7%
- オホーツク東部は217.4%
- 根室は123.4%
- えりも以東は112.3%
- 一方、えりも以西は35.7%
- 日本海は43.2%
- 日高は32.1%
- 過去数年と比べれば全道漁獲量は依然低い
- 2025年は9月以降に大きく失速した
- 2026年も10月以降の伸びが非常に重要



今回の数字を見て僕が一番感じたのは、
「今年はサケが多い・少ない」で一括りにできないということ。
オホーツクでは前年を大きく上回る場所がある一方で、日高や日本海はかなり厳しい。まさに、北海道の秋サケ漁獲量はムラがあるという状況です!
そして全道の数字は前年を上回っていますが、その比較対象である2025年は年間561.6万尾という極端な不漁年でした。北海道の確定値でも、2022年2,939.9万尾、2023年1,921.6万尾、2024年1,563.0万尾から大きく減少しています。
ですので、「前年を超えた=資源が回復した」と考えるのはまだ早い。
これが9月20日現在の私の見方です。
次の速報。ここで今年のサケが本当に去年を上回っていけるのか、それとも前年同様に失速するのか。かなり重要な数字になりそうです。
僕も引き続き追いかけていきたいと思います!

